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第1261号 全てのケアラーに対する包括的な支援と法的枠組みの整備を求める意見書

番号 第1261号 議決年月日 令和8年6月22日
議決結果 可決
 議第 2 号

   全てのケアラーに対する包括的な支援と法的枠組みの整備を求める意見書

 近年、家族等の介護や世話を無償で担う「ケアラー」の負担が深刻な社会問題となっている。ケアラーが抱える問題は、肉体的な疲弊にとどまらず、精神的な孤立、経済的な困窮、そして就労や学びの機会喪失など、人生のあらゆる局面に多大な影響を及ぼしている。
 令和6年6月の子ども・若者育成支援推進法改正により、ヤングケアラーについては国及び地方公共団体が支援に努めるべき対象として明記されたものの、働きながら家族を介護するワーキングケアラー、育児と介護を同時に担うダブルケアラー、高齢の配偶者を支える老老介護など、ケアラーの実態は多様化・複雑化し、誰もが当事者となり得る状況にあることから、全てのケアラーに対する支援が必要である。
 一方で、国は、「経済財政運営と改革の基本方針2025」において、年代や就労の有無を問わないケアラー支援の必要性の明記にとどまり、全てのケアラーを対象とした包括的な法制度は未だ整備されていない。
 現在の支援は、介護、障害、子育てなどの制度の枠組みごとに分かれており、ケアラー本人への支援は十分とは言えず、地域や自治体によって支援内容にも差が生じている。
 本県においては、全てのケアラーを個人として尊重し、社会全体で支える旨を基本理念とした栃木県ケアラー支援条例を令和5年3月に制定し、各種事業に取り組んでいるところであるが、社会認知度の向上と切れ目のない支援を進めていくため、ケアラーが支援対象であることを法的枠組みの中で明確化するとともに、国・都道府県・市町村の役割分担を明らかにし、地域の実情に応じた取組ができるよう財政措置が必要である。
 よって、国においては、全てのケアラーが個人の尊厳を保ち、社会から孤立することなく、安心して生活し、就労や学びなど社会参加を継続できるよう、下記の事項について速やかに取り組むよう強く求める。
                   記
1 ヤングケアラーに限らず、全てのケアラーを対象とした包括的な支援の基本理念を明確にすること。
2 ケアラーを支援するための実態把握、相談支援、情報提供、休息の確保等について、分野横断的に取り組む法的枠組みを整備すること。
3 地方公共団体が地域の実情に応じた支援を安定的に実施できるよう、必要な財政措置を講じること。
4 ケアラー支援に関する国民の理解を深めるための普及啓発を推進すること。
 
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

   令和8年 月 日

                                 栃木県議会議長  関 谷 暢 之     

  内 閣 総 理 大 臣
  財   務   大  臣
  厚 生 労 働 大 臣
  内 閣 官 房 長 官
  衆 参 両 院 議 長

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