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意見書・決議の詳細情報

第1239号 地域における医療提供体制の安定的な確保に向けた意見書

番号 第1239号 議決年月日 令和6年10月16日
議決結果 可決
地域における医療提供体制の安定的な確保に向けた意見書

加速度的に少子化が進み、高齢化が進展する中、将来に向けた安定的な地域における医療提供体制の確保が求められている。
そのような中、それぞれの地域医療を支える拠点となるべき中核病院においては、5類に移行した後も、新型コロナウイルス感染症患者の受入れ体制を維持しながら、喫緊の課題である医療材料費の高騰や、医師の働き方改革による人件費の増加、また救急搬送の受入れ件数の増加に対応しているところではあるが、コロナ禍からの受診控えも継続する中、中核病院の経営は非常に疲弊している。
一方で、中核病院としての機能を維持していくためには、体制維持に必要な人材確保のための賃上げを含めた勤務環境の改善を進めながら、医療機器の更新や医療DXへの対応についても早急に進める必要があり、膨大なコストが見込まれる状況にある。
国はこれまで、医療制度を将来にわたって持続可能な制度へと再構築していくための構造的な改革に取り組んでいるが、病院を取り巻く経営環境は医業費用が医業収益を上回る赤字体質が定着しつつあり、こうした状況が継続された場合、病院機能の維持が極めて困難になることが予想される。
よって、国においては、全国民が等しく安心、信頼できる医療を受けることができるよう、次の事項の実現を強く要望する。
                     記
1 物価高騰が続く中、公定価格で運営している医療機関においては、価格転嫁ができないことから、物価高騰に対する予算措置を講じること。
2 医療・介護総合確保基金等を活用し、施設・設備の整備や電子カルテシステムの導入等DX推進に対する予算措置を講じ、必要な財政支援を行うこと。
3 新興感染症の発生・まん延時に機動的に対応する医療提供体制を構築するため、感染症危機に備えた体制整備に取り組む医療機関等に対する財政支援を行うこと。
4 地域医療の安定的な確保には中核病院の存続が重要であることから、福祉医療機構における融資制度の拡充等を通した支援を進めること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和6年10月16日

栃木県議会議長  日向野 義 幸     

内 閣 総 理 大 臣
総   務   大  臣
財   務   大  臣    宛て
厚 生 労 働 大 臣
デ ジ タ ル 大 臣
衆 参 両 院 議 長


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