第72号 (平成14年) 子ども、高齢者、障害者の福祉施設・在宅サービスの不足を解消する基盤整備の充実を国に求める意見書採択の請願
受理日:平成14年5月27日
付託委員会:厚生環境委員会
付託日:平成14年6月7日
齋藤洋三
議決日:平成14年6月17日
議決結果:不採択
【請願趣旨】
共働き家庭の一般化と深刻な不況の中で、少子化が進むにもかかわらず保育所入所の要望が高まり、入所待機児童は三万人を超えています。そして、定員を大幅に上回る「すし詰め保育」で子どもたちの安全が脅かされ、ゆきとどいた保育を保障できないなどの事態が広がっています。
介護保険がスタートして二年、ヘルパー不足は依然として解消されず、特別養護老人ホームの入居待機者はさらに増加し、二十万人ともいわれています。
また、二〇〇三年からは、障害者自らがサービスを選択し、事業者と契約して利用するという仕組みの「支援費支給方式」が、障害者福祉分野に導入される予定です。この制度にとっては、質量とも十分なサービスの確保が不可欠です。ところが、障害者と家族のための福祉施設も在宅福祉サービスも大幅に不足し、近くに利用できる施設や在宅サービスがありません。
子ども・高齢者・障害者が安心していつでも利用できるよう十分な福祉サービスを整えることは国民的な課題です。国の責任と福祉予算の増額で、公的福祉施設の建設と在宅福祉サービスの充実が図られるよう、次の事項について、貴議会が地方自治法第九十九条にもとづき政府と関係機関に対し意見書を提出してくださるよう請願いたします。
【政府への要請事項】
一 子ども・高齢者・障害者の福祉施設と在宅サービスの不足を解消するために、国の責任で緊急整備計画を策定するとともに、必要な予算を抜本的に増額すること。