第57号 (平成13年) 放課後児童健全育成事業(学童保育)の充実発展に関する陳情
受理日:平成13年5月22日
付託委員会:厚生環境委員会
付託日:平成13年6月8日
議決日:平成13年12月21日
議決結果:不採択
一、陳情趣旨
小学校の放課後、帰宅しても保護者の保護を受けられない子どもたちの「生活指導を行い、その健全育成を図る」という学童保育は働く親にとってなくてはならないものです。指導員(学童保育所において子どもたちの世話をする人)の指導のもと、異年齢の集団として学びあい助け合いながらともに生活する学童保育は、子どもの成長を保障する大事な意味を持っています。また、地域や学校との連携、そして父母と指導員の共同のもとで、子育てを進める場としても、学童保育は重要な役割を果たしてきました。
近年になって、学童保育は、保育所とともに少子化対策の目玉として脚光を浴び、一九九八年四月には、児童福祉法の改正により法制化され、第二種社会福祉事業として位置付けられました。二年経った今、栃木県内の学童保育の状況は、県内四三七小学校に対し、十二市三二町で、二一七か所(二〇〇〇年五月一日現在)開設されており、年々設置箇所数は増えていますが、まだまだ多くの子どもたちが放課後をひとりぼっちで過ごしています。そして、学童保育の運営形態は、多種多様であり、指導員の待遇や保育施設の実態は、劣悪なものが数多く見受けられます。
このような状況にある学童保育の施策の改善を要望し、次の事項について、陳情いたします。
二、陳情事項
(一) 県内市町村で行われている学童保育が、専用の館、部屋を確保できるようにもっと施設費を拡充してください。
(二) 学童保育指導員の人件費を、一クラブ複数分で、常勤できるだけの予算を組んでください。
(三) 人件費以外の運営費(施設維持費)を実態に合わせて予算化してください。
(四) 現在県単補助を行っている児童数二十人未満の学童保育クラブの補助を大幅に増額してください。
(五) 「障害児保育」に対して、補助額を加算してください。
(六) 学童保育指導員の研修への補助を新設してください。
(七) 学童保育(放課後児童健全育成事業)と全児童対策事業の違いを明確にして、市町村を指導してください。