第9号 (令和06年) 「ガザ地区の人命保護および平和実現を求める決議」の採択を求める陳情
受理日:令和6年4月30日
付託委員会:県政経営委員会
付託日:令和6年6月4日
議決日:令和6年6月14日
議決結果:不採択
(陳情の趣旨・理由)
パレスチナのガザ地区は、長さ50km幅5-8kmほどの細長い土地に約200万人が住む、世界でもっとも人口密度が高い場所の一つです。高さ8mにもなる壁でイスラエル軍に完全包囲され、人や物の出人りが厳しく制限されているため、燃料や食料日用品、衣料品などが慢性的に不足しし、人々は国連や支援団体からの援助物資で命をつないでいます。
2023年10月7日のハマスによるイスラエルへの大規模攻撃および人質事件に対して、イスラエルによる報復措置が始まりました。これは、一般市民という定義を無視し、国際人道法のあらゆる基準(病院や学校は攻撃しないなど)を無視した形で現在も続いており、すでに33,000人以上が犠牲になり、このうち14,000人が子供という異常な状況です。
今年1月26日、国際司法裁判所(ICJ)は、ガザ地区においてジェノサイドが進行している可能性を認識し、 パレスチナ人に対してジェノサイド条約によって保護されるべき権利があると指摘しました。しかし、その後も犠牲者の数は増える一方で、難民のさらなる迫害が発生しています。2月初旬に期待された停戦も合意されず、出国が認められなかったり、人道支援ルートもほぼ閉鎖されている上に、食糧支援トラックが爆破されたり、支援を待つ人の群れへの攻撃も行われるなどして、人口の7割以上が壊滅的なレベルの飢餓に苦しんでいます。この4月5日には人道支援活動を行っていた慈善団体「ワールドセントラルキッチン(WCK)」の職員7人がイスラエル軍による空爆で殺害されました。
双方の自衛権の尊重や人質の早期解放、長期的な政治的な解決はもちろんですが、今すぐ一般市民の犠牲を止めるべく、停戦の呼びかけ、負傷者や難民の救済は、道徳的義務として必然であると思います。パレスチナとイスラエルの長きにわたる争いに簡単にロ出しすることはできませんが、先に述べたような戦況は、ヒトラー率いるナチスが行ったユダヤ人絶滅と何ら変わらないジェノサイドであり、民族浄化であり、世界でも停戦を求める声が高まっています。国内でも、288を超える地方議会が停戦を求める決議を採択しており、貴議会でも同様に本決議の採択をお願いしたく存じます。
(陳情事項)
「ガザ地区に平和を求める」世界各国の都市や議会、日本の地方議会とともに貴議会においても「ガザ地区における人命保護と平和実現を求める決議」を採択し国に届けてください。
※添付資料は事務局保管