第6号 (令和02年) 日本政府及び国会に対し、「日米地位協定の抜本的見直しを求める」よう意見書提出を要請する陳情
受理日:令和2年5月15日
付託委員会:県政経営委員会
付託日:令和2年6月2日
議決日:令和2年6月12日
議決結果:不採択
要 旨
全国知事会は、沖縄県からの提起により平成28年11月に「米軍基地負担に関する研究会」を設置し、そこでの調査結果を基に「日米地位協定の抜本見直しを中心とする決議を全会一致で行い、平成30年7月に「米軍基地負担に関する提言」として、国に提出しました。
提言は、米軍基地の存在が基地周辺住民、基地を抱える自治体や周辺自治体に、 騒音、事件・事故、環境問題などの負担をもたらしている現状と課題を明らかにしています。
そしてその分析を踏まえ、日米地位協定を抜本的に見直し、航空法や環境法令などの国内法を原則として米軍にも適用すること、訓練ルートや訓練が行われる時期について速やかに事前情報提供を必ず行うこと、米軍人などによる事件・事故に対し具体的かつ効果的な防止策を提示すること、航空機騒音規制措置について周辺住民の実質的負担軽減が図られること、基地の整理・縮小・返還を促進すること、などを求める内容になっています。
47都道府県知事が、米軍基地負担の現状や改善すべき課題について共通理解を深め、米軍基地の負担軽減や日米地位協定の抜本的な見直し等に関する提言を決定したことは、住民の生命と財産、安全安心の暮らしを守るうえで、こうした改善がどうしても必要だと判断したからに他なりません。
当栃木県は、米軍輸送機オスプレイが首都圏の横田から青森県・三沢に移動する際の通路になっており、また、県南部地域は米軍横田基地所属のC130輸送機の訓練地域にもなっており、鹿沼市をはじめいくつかの自治体で騒音に関する苦情が寄せられています。
以上のことから、全国知事会の「米軍基地負担に関する提言」が提起している下記事項について、国に対して早期に実現することを求める意見書を提出していただくよう陳情いたします。
記
1、米軍機による低空飛行訓練等については、国の責任で騒音測定器を増やすなど必要な実態調査を行うとともに、訓練ルートや訓練時期について速やかな事前情報提供を必ず行い、関係自治体や地域住民の不安を払しょくしたうえで実施されるよう、十分な配慮をすること。
2、日米地位協定を抜本的に見直し、航空法や環境法令など国内法を原則として米軍にも適用させることや、事件・事故時の自治体職員の迅速かつ円滑な立ち入り保障などを明記すること。
以上