第4号 (令和01年) 議員の政務活動費の領収書等を議会ホームページでの公開等に関する陳情
受理日:令和元年11月22日
付託委員会:議会運営委員会
付託日:令和元年12月4日
議決結果:審査未了
要 旨
1 陳情の趣旨
政務活動費の支出にかかる収支報告書と、これに添付して提出される領収書等を、議会のホームページで公開するよう求める。
2 陳情の理由
(1)議会議員に交付される政務活動費については、政務活動費に関する条例により、会派は毎年度の政務活動費の支出にかかる収支報告書と領収書等を議長に提出しなければならないこと、市民は議長に対し提出された収支報告書・領収書等の閲覧を請求できること、が定められています。
(2)しかしながら収支報告書と領収書等の閲覧は、紙ベースで閲覧することしかできないため、市民が閲覧するには平日の昼間に議会に赴かなければなりません。また、領収書等は膨大なため、写しの交付を受けて持ち帰ろうとする市民は費用を支払わなければならず、全部の領収書の写しを入手するには多額の費用が必要になります。また、請求のつど写しを作成する事務職員の負担も無視できません。こうした不十分な制度が、議会へのアクセスを事実上阻害し、政務活動費の不正の温床を作っています。政務活動費の不正が発覚した富山市議会をみても、領収書の写しを誰もが容易に入手することができる制度が整っていれば、あれほど組織的で悪質な政務活動費の不正は防げたと考えます。
(3)政務活動費の使途を、真に市民に向けて透明なものにするためには、市民が、いつでも安価かつ容易に、政務活動費の使途の情報を得られることが不可欠です。そのためには、議長に提出された収支報告書と領収書等を議会のホームページで公開し閲覧できるようにすることが必要です。
一方、収支報告書・領収書を議会ホームページで公開する自治体は、加速度的に増加しています。一昨年は30議会、昨年は49議会にとどまっていましたが、全国市民オンブズマン連絡会議が2019年(令和1)5月1日現在で領収書のネット公開をしている47都道府県議会、20政令市市議会、58中核市議会の合計125議会を調査した結果、県議会は18都府県、政令市は9市、中核市は35市の計62議会(全体の49.6%)が実施しております。
さらに来年度から公開を決定しているのは秋田県、新潟県、さいたま市、倉敷市の4議会となっています。また、旭川市と奈良市は2019(令和1)年度支給分より公開することを決定しております。また、埼玉県、名古屋市、岡山市も検討を始めました。
なお、今回のランキング調査では、栃木県は47都道府県中44位(100点満点中17点)、宇都宮市は58中核市中46位(37点)と下位グループに属しております。
ホームページでの公開は、政務活動費情報の公開に不可欠です。
(4)以上の理由により、一日も早く、収支報告書・領収書等の議会ホームページでの公開が必要であり、趣旨のとおり、陳情するものです。