第19号 (平成28年) 栃木県議会議員の政務活動費の領収書等の議会ホームページでの公開等に関する陳情
受理日:平成28年11月10日
付託委員会:議会運営委員会
付託日:平成28年12月19日
議決結果:審査未了
要 旨
1 陳情の趣旨
政務活動費の支出にかかる収支報告書と、これに添付して提出される領収書等を、議会のホームページで公開するよう求める。
2 陳情の理由
(1)栃木県議会議員に交付される政務活動費については、「栃木県政務活動費の交付に関する条例」により、議員は毎年度の政務活動費の支出にかかる収支報告書と領収書等を議長に提出しなければならないこと、何人も議長に対し提出された収支報告書・領収書等の閲覧を請求できること、が定められています。
(2)しかしながら収支報告書と領収書等の閲覧は、紙ベースで閲覧することしかできないため、県民が閲覧するには平日の昼間に議会に赴かなければなりません。また、領収書等は膨大なため、写しの交付を受けて持ち帰ろうとする県民は1枚あたり10円の費用を支払わなければならず、全部の領収書の写しを入手するには場合によっては10万円を超える費用が必要になります。また、請求のつど写しを作成する事務職員の負担も無視できません。こうした不十分な制度が、議会へのアクセスを事実上阻害し、政務活動費の不正の温床を作っています。政務活動費の不正が発覚した富山市議会をみても、領収書の写しを誰もが容易に入手することができる制度が整っていれば、あれほど組織的で悪質な政務活動費の不正は防げたと考えます。
(3)政務活動費の使途を、真に県民に向けて透明なものにするためには、県民が、いつでも安価かつ容易に、政務活動費の使途の情報を得られることが不可欠です。そのためには、議長に提出された収支報告書と領収書等を議会のホームページで公開し閲覧できるようにすることが必要です。
一方、収支報告書・領収書を議会ホームページで公開する自治体は、加速度的に増加しています。平成27年9月の段階では、都道府県、政令市、中核市のうち領収書等をホームページ公開している議会は大阪府、高知県、函館市の3自治体にとどまっていましたが、その後兵庫県、大阪市、京都市、神戸市、大津市、西宮市が平成27年度分からホームページ公開を実施しており、その後さらに宮城県、富山県、奈良県、徳島県、横須賀市がホームページ公開を決定しています。領収書等のホームページでの公開は、政務活動費情報の公開に不可欠です。
(4)以上の理由により、一日も早く、収支報告書・領収書等の議会ホームページでの公開が必要であり、趣旨のとおり、陳情するものです。