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請願・陳情 議決結果一覧

詳細情報

請願・陳情名

第20号 (平成24年) B型肝炎・C型肝炎患者の救済に関する意見書採択の陳情

受理年月日

受理日:平成24年11月22日

付託委員会

付託委員会:生活保健福祉委員会
付託日:平成24年12月21日

紹介議員

議決結果

議決日:平成24年12月27日
議決結果:採択

内容

要旨
 陳情趣旨
 わが国にはB型・C型肝炎感染者・患者が350万人いると推定され、その大半は血液製剤の投与、輸血、集団予防接種や治療時の注射器の使い回しなどの医療行為による感染であり、慢性肝炎から高い確率で肝硬変・肝がんに進行する重大な病気です。患者たちは病状の悪化と高い医療費負担、差別などに苦しめられ、毎日約120人ものB型・C型肝炎患者が肝硬変、肝がんなどで亡くなっています。
 患者たちの裁判と運動、超党派の支えで「特定血液製剤によるC型肝炎感染者に救済給付金を支給する特別措置法(特措法)」、「B型肝炎感染者への給付金支給に関する特措法」が成立し、薬害C型肝炎と、集団予防接種によるB型肝炎の患者・遺族に裁判を通して補償・救済されるしくみができました。しかしカルテや検査などによる証明が必要なため、裁判で救済される患者は一握り(薬害C型肝炎の2〜3千人、集団予防接種によるB型肝炎の3万人前後)です。C型肝炎患者の9割以上を占める注射器の使い回しや輸血が原因の患者、母子感染ではないという証明ができないB型肝炎患者の大半は、裁判の対象外です。
 注射器の使い回し、輸血、血液製剤などで感染させられ、同じ病、同じ被害で苦しめられているのに、ごく一部だけが救済・補償され、大半が救済されない、こんな不公平があっていいのでしょうか。
 インターフェロン治療費の助成、肝硬変・肝がん患者への障害者手帳交付は実施されましたが、肝炎治療費そのものへの助成がなく、障害者手帳の基準が厳しすぎて、死ぬ一歩手前の末期患者にしか交付されないため、医療費が払えずに、治療を断念せざるをえない患者も少なくありません。
 B・C型肝炎という国内最大の感染症被害を招いたことは国に責任があり、国と地方公共団体には患者を救済する責務があると定めた肝炎対策基本法が超党派で成立し、平成22年1月に施行されました。基本法は「国及び地方公共団体は肝炎患者が必要に応じて適切な肝炎医療を受けることができるよう、経済的負担を軽減するために必要な施策を講ずるものとすること」のほか、肝硬変・肝がん患者への特別な支援、肝炎予防・肝炎検査の促進、医療機関の整備などの肝炎対策に取り組むよう求めています。
 注射器や輸血、薬害などによるB型・C型肝炎患者に対して、国が被害を償い、患者が安心して治療を続けられるよう、治療と生活を支える公的支援制度を確立することが、一日も早く求められています。
 そこでB型・C型肝炎患者を救済するため、肝炎対策基本法にもとづき、下記の事項について速やかに必要な措置をとることを国会及び政府に求める意見書を採択して下さいますよう、陳情いたします。
                         記

1 肝炎対策基本法に基づき患者救済に必要な法整備、予算化をすすめ、B型・C型肝炎患者が適正な救済を受けられることを旨とした救済策を実施すること。
2 肝炎治療薬、検査費、入院費への助成をはじめ、肝炎治療費への公的支援制度を確立するとともに、肝硬変、肝がん患者への障害者手帳の交付基準を改善し、肝炎対策基本法が定めたB型・C型肝炎による肝硬変、肝がん患者への特別な支援策を講じること。
3 治療体制・治療環境の整備、治療薬・治療法の開発、治験の迅速化などをはかること。
4 肝炎ウイルスの未検査者、ウイルス陽性者の未治療者の実態を調査し、早期発見・早期治療につなげる施策を講じるとともに、B型・C型肝炎への偏見差別の解消、薬害の根絶をはかること。
5 医原病であるB型・C型肝炎による死亡者には一時金、感染者・患者には健康管理手当・支援金を支給する法制度の確立によって、感染被害が償われ、持続的に治療を続けられる環境を整備すること。

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