第51号 (平成22年) 私学振興対策に関する陳情
受理日:平成22年11月29日
付託委員会:県政経営委員会
付託日:平成22年12月6日
議決日:平成22年12月14日
議決結果:採択
要旨
1 陳情の趣旨
1.「高等学校等就学支援金」制度の改善について
高等学校等就学支援金制度における公立、私立間の格差拡大を改善するため、加算措置対象者の所得制限の引き上げ、私立小・中学生への適用拡大、並びに、各学校の膨大な事務負担の軽減を図られるよう、制度の創設者である国に対して強力に働きかけられたい。
2.「私立高等学校運営費補助金」等について
私立高等学校、私立義務教育学校に対する運営費補助金について総額の確保に努めるとともに、経済情勢や県財政の回復状況を見ながら、臨機応変な措置を願いたい。
3.「私学退職金社団補助金」について
私学教育の礎となる優れた教職員の人材確保のため、交付率について配慮されたい。
2 陳情の理由
本県の私立学校は、各々建学の精神に立脚し、新しい時代に対応する特色ある教育を積極的に展開して、本県の公教育の進展に寄与しております。しかし、少子化による生徒数等の大幅な減少の影響等により、私立高等学校をはじめ各学校の経営は厳しい状況が続いております。
特に、生徒急増期に県の要請を受けて増員した教職員に係る人件費は、経営の大きな負担となっております。
また、今年度国が制度化した「高等学校等就学支援金」は、公私立の格差を一層拡大するものとなりました。公教育の将来を考えるとき、公私相まっての教育体制が維持されてこそ、健全な発展が可能となり、制度化、多様化という時代の要請にも応え得るものと考えられます。
そのためには、公立高等学校等に比べてはるかに財政的基盤の脆弱な私立高等学校等に対する助成措置等の充実が、是非とも必要であります。
昨年策定された「とちぎ未来開拓プログラム」による県の財政再建については、このような厳しい経営環境の中でもその趣旨を十分理解し、身を削って協力をしてきたことも事実であります。つきましては、私学振興対策に対して上記の事項について陳情するものであります。