第50号 (平成22年) 栃木県内の私学に通う子どもたちに安心した教育をすすめるための請願
受理日:平成22年11月26日
付託委員会:県政経営委員会
付託日:平成22年12月6日
松井正一
野村壽彦
野村節子
琴寄昌男
議決日:平成23年4月29日
議決結果:審査未了
要旨
1 請願の趣旨
1.「授業料減免制度」の減免対象を授業料以外の納入金にも広げてください。
2.授業料減免の収入基準を「世帯収入」から「保護者収入」に改定してください。
3.授業料減免対象を、当面年収350万円以下の世帯まで拡大してください。
4.幼稚園から高校まで、私立学校への経常費助成を拡充してください。
5.国に対し、就学支援金制度の拡充を求める意見書を提出してください。
2 請願の理由
栃木県では高校生の3割が私立学校に通っています。栃木の教育は私学なしには語ることができません。本年度より公立高校授業料無償化に伴い、私立高校生にも就学支援金が支給されることになりました。しかし、栃木県の場合、県立高校生の負担は入学金5,650円のみで授業料は一切かからないのに対して、私立高校生は就学支援金を差し引いても、入学金・授業料・施設設備費等3年間で約130万円の学費負担が残ります。県独自の授業料減免制度など家庭を直接支援する制度もありますが十分とは言えず、保護者負担の公私格差は依然として解決されないまま、むしろ拡大しています。保護者年収350万円未満の就学支援金加算申請者数は昨年度授業料減免受給者の約5倍にのぼり、県の授業料減免制度を拡充することが求められています。
厳しい不況が続く中で、学費を滞納する世帯が広がり、進級、卒業ができず、中退する生徒もいます。栃木県私立学校教職員組合連合の調査によれば、本年9月末時点で私立高校生の1.38%が学費を3カ月以上滞納しており、昨年同期とほぼ同じ水準です。また、経済的理由により2人が退学しています。公私立にかかわらず、どの子も希望する学校で充実した高校生活が送れるように、私立高校の実質無償化に向け、早急に国、県が制度の改善・充実をはかることが求められています。幼稚園から高校までの私学関係者の強い願いを込めた14,000余名の署名を添えて、上記の事項について請願します。