第48号 (平成22年) 「健康的な学習環境のために〜シックハウス対策マニュアル〜」の改訂を求める陳情
受理日：平成22年9月21日
付託委員会：文教警察委員会
付託日：平成22年9月30日
議決日：平成22年10月15日
議決結果：不採択
要旨
１ 陳情の趣旨
栃木県教育委員会において策定された「健康的な学習環境のために〜シックハウス対策マニュアル〜」(H18.3)について、児童生徒の健康と生物多様性を保つために、さらなる内容の充実と実施を求め、「住宅地における農薬使用について」(H19.1.31改訂、農水省・環境省)、「手洗いに関する科学的な根拠」（H20.3文科省）を遵守した内容に改訂していただきたくお願いいたします。
２ 陳情の理由
現在ある、「健康的な学習環境のために〜シックハウス対策マニュアル〜」では、児童生徒の健康を害すると思われる化学物質の具体例の掲載が乏しく、また対処方法として換気を促すだけの内容となっています。
当会では、このシックハウス対策マニュアルに対して、「住宅地における農薬使用について」を遵守と洗剤について、知事宛に要望書を提出(H19.2.23)しました。教育委員会の回答では、農薬使用については別途通知済みで５月に説明会を開催するとのことでした。口頭では、暫定的なものであり何れ見直すとのことでしたが、今だ見直しがされていません。
その後、「住宅地における農薬使用について」(H19.1.31改訂、農水省・環境省)は、「学校環境衛生管理マニュアル」（H22.3改訂、文科省）の参考資料として全文掲載されています。また、「公園街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル」（H22.5改訂、環境省）には、基本ベースであることが明記され、こちらも全文掲載されています。近年、使用量が増えているネオニコチノイド系農薬の健康被害も明らかになっています。
手洗い等洗剤については、「幼稚園・保育園のシックスクール問題対応マニュアル〜すべての子ども達の健康を守るために〜」（H22.1、宇都宮市）に明記されるなど、児童生徒の健康を害すると思われる化学物質への対策が進んでいます。
当会のお子さんにも、上記のような対策が充実されていないために、遠路の中学校に通学する事になり、父母が送迎しています。学校や教育施設は、敷地内全てが生徒の教育の場です。また、地域の非難場所・交流の場となっていることも多く、幼児から老人まで訪れることがあり、屋内だけでなく屋外の安全も重要です。
以上のことから、「健康的な学習環境のために〜シックハウス対策マニュアル〜」の改訂を求める陳情書を提出することとしました。よろしくお願い致します。