第43号 (平成22年) 「保険でより良い歯科医療の実現を求める」意見書採択の陳情
受理日:平成22年8月19日
付託委員会:生活保健福祉委員会
付託日:平成22年9月30日
議決日:平成22年12月14日
議決結果:不採択
要旨
【陳情主旨】
歯や口腔の機能が、全身の健康、介護・療養上の改善に大きな役割を果たすことが厚生労働省の厚生労働科学研究等で実証され、また、国民医療費の節減にも効果があることが「8020運動」の実績で明らかになっています。
実質的に医療内容を左右する診療報酬は続けて引き下げられ、今年4月の改定で2.09%アップしたものの、その影響は僅かであり、保険でより良く噛める入れ歯をつくることや、歯周病の治療・管理をきちんとすることが難しくなっています。
そのうえ歯科では、過去30年にわたり新しい治療法が保険にとりいれられていません。金属床の入れ歯、セラミックを用いたメタルボンド、レーザー治療などは普通に行われています。患者負担を増加させることなく「保険のきく範囲をひろげてほしい」 これは、患者・国民の一番の願いです。
また、歯科医師をはじめ、歯科医療従事者の就労環境が一段と厳しくなっていることもあり、各地の歯科衛生士や歯科技工士養成所で廃校、定員割れが起きています。このままでは、日本の歯科医療制度の維持、増進に悪影響を及ぼしかねません。
こうした状況を放置すれば、多くの国民の健康保持に支障をきたすだけでなく、国民医療費の節減にも逆行しかねません。現実に、窓口負担が高すぎるとの理由で、歯科受診を手控えるケースが顕著です。
以上の理由により、国や関係機関に「保険でより良い歯科医療の実現を求める」意見書を提出して頂くよう陳情致します。
【陳情項目】
地方自治法第99条にもとづく下記内容の意見書採択。
「保険で歯周病の治療・管理が十分にできるとともに、保険でより良く噛める入れ歯が提供できるなど、保険でより良い歯科医療が行えるよう求めます」
以上