第40号 (平成22年) 国に対する「子宮頸がん予防ワクチン接種の公費助成を求める」意見書提出を求める陳情
受理日:平成22年2月17日
付託委員会:生活保健福祉委員会
付託日:平成22年2月26日
議決日:平成22年12月14日
議決結果:採択
1.陳情の趣旨
子宮頸がん予防ワクチンを無料で接種できるよう国で公費助成をおこなうよう国に意見書を提出することを求める。
2.陳情の理由
子宮頸がんを予防するワクチンが日本でも認可され、接種が始まりました。
子宮頸がんは、日本の20歳代の女性では乳がんを抜いて、発症率が一番高いがんで、年間15000人以上が発症し、約3500人が命を落としています。その原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によるもので、ワクチンで予防できる唯一のがんです。
HPVは性交渉で感染するため、性行動を始める前の10歳代の女性へのワクチン接種が効果的です。皮下注射による3回の接種で4〜6万円の全額が自己負担となり、公的援助が不可欠です。あわせて、自分の体と性について正しい知識を得る機会とするため、学校での性教育を強めることが必要です。このことが、女性の生涯にわたる「性と生殖に関する健康・権利」(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)を保障することにつながります。
すでに世界では、100カ国以上でこのワクチンが使われ、先進国約30カ国で公費助成が行われています。日本でも新潟県魚沼市、埼玉県志木市、兵庫県明石市、東京都杉並区など自治体が独自の助成を開始し、栃木県内では大田原市が小学6年女子全員に実施を決定しています。日本産婦人科学会や日本小児科学会も、11〜14歳の女子に公費負担で接種するよう求めています。国でも「子宮頸がんワクチンの・・・任意接種に対する助成制度を創設します」(民主党09年総選挙マニフェスト)との公約どおり、一日も早く実行することが待たれています。
栃木県議会におかれましても、女性のいのちと健康、人権を守るため、国に対して意見書を提出してくださるよう、陳情いたします。