第20号 (平成20年) 佐野市秋山地内の野生獣による森林被害及びヤマビルによる住民被害撲滅のための請願
受理日:平成20年2月14日
付託委員会:農林環境委員会
付託日:平成20年3月5日
島田文男
議決日:平成20年12月25日
議決結果:不採択
「佐野市秋山地内の森林に対する野生獣(ツキノワグマ、シカ)による皮剥ぎ被害防除とヤマビルによる地域住民への吸血被害撲滅のための請願書」
1.請願の趣旨
(1) シカ、イノシシを除き狩猟を禁止している区域として栃木県指定している「大荷場狩猟鳥獣捕獲禁止区域」(以下、同区域と言う)の廃止をお願いします。
(2) 同区域ならびにその周辺森林に生息している野生獣(ツキノワグマ、シカ)を対象として、捕殺を前提とした有害鳥獣駆除を徹底的に実施するよう、佐野市への指導、助言をお願いいたします。
(3) 同区域の森林は水源涵養保安林でありますので野生獣による立木の皮剥ぎ被害森林に対し保安林整備事業を実施し、被害木の除去をお願いします。また、皮剥ぎ被害木の中には一部用材として利用可能な木材もありますので長年にわたり森を育ててきた森林所有者の負担軽減を図るため伐採、搬出のため作業道の作設についても森林所有者の負担無しでお願いします。
(4) 秋山地区全域には増えた野生獣により奥山から運ばれたヤマビルによる住民への吸血被害が多発しています。住宅、田畑、墓地等周辺で住民が被害にあわないよう積極的なヤマビル駆除ならびに被害防止対策の実施をお願いいたします。
2.請願の理由
(1) 佐野市秋山地内では10年ほど前から同区域ならびにその周辺森林で野生獣(ツキノワグマ、シカ)による皮剥ぎ被害が発生しています。特に4、5年前からは森林の機能が損なわれるのではないかと思われるような甚大な被害となっています。被害の原因は同区域の野生獣が増えすぎたためと思われます。このため最寄りの栃木県佐野林務事務所に相談し、対策を実施していただいていますが、野生獣の繁殖場所である同区域の存廃については栃木県全域を見据えた上での判断力が必要と聞いております。
(2) 同区域の森林は佐野市の水源林でもあり、その森林が野生獣の皮剥ぎ被害により破壊されると水源涵養保安林としての機能にも多大な影響を与えるものと思われます。加えて、森林所有者の経営意欲も失われてしまいます。
(3) 以前は秋山地区山林の奥山にしか生息していなかったヤマビルが増えた野生獣の移動に伴い住宅地、田畑、墓地などに住み着き、住民はその吸血被害に悩んでいます。ヤマビルの生息地域は年々広がり、昨年には隣接の佐野市野上地区、鹿沼市粕尾地区からも吸血被害に悩まされているとの情報がありました。
上記の理由により請願書を提出する次第です。