第3号 (平成19年) 医師・看護師不足対策に関する陳情
受理日:平成19年5月23日
付託委員会:生活保健福祉委員会
付託日:平成19年6月18日
議決日:平成19年6月26日
議決結果:不採択
1【陳情趣旨】
貴議会が、日夜県民のいのちと健康をまもるために、諸政策に取り組まれていることに心より敬意を表します。
さて今日、医師・看護師不足が大きな社会問題となり、県内各自治体の医療機関も大変苦労をしています。背景には、急速な高齢化や、医療の高度化などがあると言われています。しかし、根本的原因は医師や看護師の絶対数が少ないことにあります。日本はOECD加盟30カ国中、医師数27位、看護師数14位であり、WHO加盟国比較でも医師数は63位、看護師数は27位と先進国でありながら極めて少ないのです。理由は、政府が「医師や看護師が増えると日本の医療費が増える」として、医学部定員の削減や、看護師養成を抑制してきたことにあります。
その上に、勤務医の過労死や、看護師の離職率13.1%(日本看護協会調査)に見られるような現場の過酷な労働実態があります。私たち日本医労連の調査でも、「十分な看護が提供出来ていると答えた看護師は8.1%でしかなく、73.1%が「仕事を辞めたい」と思っています。このままでは、医療の安全が脅かされるとともに、地域医療の崩壊も危惧されます。
私たちは、国民がいつでも・どこでも・誰でも、安全で安心できる医療・介護が受けられるように、医師・看護師等の大幅増員を求めて運動し、政府にも緊急の施策を要求しています。
つきましては、貴議会におかれまして、下記事項につき、地方自治法99条にもとづく国に対する意見書を決議していただけるよう陳情いたします。
【陳情項目】
1.医師・看護師など医療従事者を大幅に増員すること。
2.医師の養成数を抜本的に増やすとともに、医師・看護師の配置基準引き上げ、定着のための施策を進めること。
3.看護職員の配置基準を抜本的に改善すること。緊急に「第6次看護職員需給見通し」の見直しを行うこと。
4.夜勤日数を月8日以内に規制するなど「看護職員確保法」等を改正すること。
以上