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請願・陳情 議決結果一覧

詳細情報

請願・陳情名

第46号 (平成16年) 「教育基本法の理念を生かすことを求める」国への意見書採択の陳情

受理年月日

受理日:平成16年12月6 日

付託委員会

付託委員会:文教警察委員会
付託日:平成16年12月13日

紹介議員

議決結果

議決日:平成16年12月27日
議決結果:不採択

内容

 私たちAは、女性の願いや子どものしあわせのために全国で運動している女性団体です。
 私たち母親は、「子どもたちが生き生きと学べる学校を」「子どもたち一人ひとりの可能性が豊かに伸びる社会を」と願っています。しかしいま、相次ぐ痛ましい事件、依然として多い不登校・登校拒否、いじめや「学級崩壊」など、子どもと教育をめぐる不安は尽きません。
 子どもたちの苦しみの大きな要因は、国連・子どもの権利委員会が「極度に競争的な日本の教育制度が子どもたちに発達のゆがみを起こしている」(2004年)と勧告したように、政府が長い間すすめてきた受験中心のつめこみ・競争教育や管理教育にあります。
 多くの人々がこうした問題の解決を願っているときに、「与党教育基本法改正に関する協議会」が中間報告を発表し、「愛国心」を盛り込むこととしています。同時に、自民党と民主党の国会議員でつくる「教育基本法改正促進委員会」は、前文にある「日本国憲法の精神に則り」など憲法との関係を示す文言を削除するなど、現行の教育基本法を全面的に書き換えた「新教育基本法大綱」を決め、与党の協議会との調整を図っていく意向を示しています。また、文部科学省は与党検討会に教育基本法の一部改正案を示しました。
 いま、教育基本法の改悪が、有事法成立や憲法改悪の動きと一体となって、再び戦争をする「国づくり」「人づくり」への道に再び逆もどりさせるためではないかと、深い危惧を抱いております。
 また、教育の目標に「新しい時代を切り拓く心豊かでたくましい日本人」の育成をかかげ、政府・財界の要請にこたえる人づくりをすすめようとしています。そのために、ごく一部のエリートだけを育てる「教育振興基本計画」を教育基本法に盛り込もうとしていますが、これは国家が教育に介入することを禁じた教育基本法を真っ向から否定するものです。
 私たちは、平和で民主的な日本をつくることを定めた憲法と、その理想を実現するために教育の目的などを定めた教育基本法の理念や子どもの権利条約の精神を学校教育や社会に生かすことを切に希望します。
 政府は、「最終答申」に基づいた教育基本法「改正」法案を2005年の通常国会にも提出しようとしています。つきましては貴議会で「教育基本法を変えるのではなく、教育基本法の理念を生かすことを求める」意見書を採択していただきますよう、お願い申し上げます。

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