第24号 (平成15年) 栃木県立喜連川高等学校存続に関する請願
受理日:平成15年11月17日
付託委員会:教育環境対策特別委員会
付託日:平成15年12月5日
花塚隆志
菅谷文利
手塚功一
議決日:平成16年3月24日
議決結果:不採択
要旨
一 請願の趣旨
栃木県立高等学校再編前期実行計画を再検討していただき、栃木県立喜連川高等学校を県北地域の中高一貫教育校として、新たに創設していただくか、もしくは二十一世紀型の新しい農業及び保健・医療・福祉の県立高等学校として、存続を請願するものです。
二 請願の理由
先般発表されました「栃木県立高等学校再編前期実行計画」は、栃木県教育委員会が、地域住民や関係各団体等に対して、事前に何の説明や協議もなく一方的に進められた非民主主義的なものと言わざるを得ません。
これまでも、喜連川町、氏家町、南那須町は、平成十五年一月三十日に出された「新時代の学校づくり推進会議」の提言において、栃木県立喜連川高等学校が統廃合の対象になることを知り、いちはやく同校の存続を求める要望書を、栃木県知事、栃木県議会議長、栃木県教育委員会委員長及び栃木県教育委員会教育長に提出してきたところであります。
さらに、五月二十七日には、喜連川町長を初め、各関係団体の代表者二十八名がこれまで要望してきた中等教育学校設置について、先進校である新潟県立村上中等教育学校を訪問してきました。
そこで、導入の経過や目的、形態、組織、運営等を熱心に視察研修を行い、栃木県に対して、公立による中高一貫教育を我々が強く提言並びに要望し、新しい学校としての存続実現に期待をしてまいりました。
しかし、このような関係者の教育に対する熱意ある行動と期待に対しても、まったく無視した行為であり、二十一世紀こそ質の高い教育実践をすべきで、県都のみに集中した教育推進には、怒りを感じております。
栃木県立喜連川高等学校は、大正十五年四月、喜連川町立公民実業学校として創設され、昭和二十一年四月に喜連川町民を初め、氏家町、南那須町等の周辺住民の熱心な誘致運動の結果、町立学校の財産を引き継いで、県立喜連川高等学校として発足された歴史と伝統ある学校であります。
現在まで、政治、経済、教育、農業等の各分野において、優秀な人材を多数輩出し、地域の発展に大きく貢献され、今後も期待されているところであります。
現在、喜連川町、氏家町、南那須町がそれぞれ、市町村合併実現に向けて努力をしているところです。
平成十七年三月までには新しい市が誕生する予定となっているなかで、道路網や居住環境の整備と併せて、二十一世紀を担う子供たちの教育振興を重点施策と考えており、今後更なる地域、教育振興発展のためにも、喜連川高等学校が二十一世紀にふさわしい新しい学校として、必要不可欠と考えております。
先般示された「栃木県立高等学校再編前期実行計画」では、中高一貫教育校の設置について、地域バランスを考慮するという方針のため、県北地区にも当然設置されるものと考えられます。
喜連川町、氏家町、南那須町としても、これまで中等教育学校としての必要性を訴え、住民からも深い理解を得られておりますので、是非、施設・設備・環境に恵まれた喜連川高等学校に県北地区の中等教育学校として、設置くださるよう強く要望いたします。
また、中高一貫教育校が、県北に設置されない場合等にあっては、豊かな自然や温泉等を生かした農政や福祉行政も、今後更に充実発展させていく必要性を大いに感じております。
これは、栃木県の農業振興と福祉を支え、更に発展させていくことにつながるものと考え、このためにも今後、施設園芸やバイオテクノロジー等を取り入れた「二十一世紀型の新しい農業」と「保健・医療・福祉」を学べる高等学校が必要であると考えております。
現在、豊かな環境の中にある、喜連川高等学校の施設・設備等を活用して、「新しい農業と保健・医療・福祉を学び、地域発展に尽くせる後継者育成」の中心となる新たな県立高等学校として、存続されるよう要望いたします。
つきましては、貴県議会での栃木県立高等学校再編前期計画案のご審議において、十分なるご審議のうえご高配を賜り、新しい市づくりの教育振興の拠点となるように、栃木県立喜連川高等学校を二十一世紀にふさわしい、特色ある県立学校として存続させていただきますよう、ここに請願いたしますのでよろしくお願い申し上げます。