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請願・陳情 議決結果一覧

詳細情報

請願・陳情名

第13号 (平成15年) 教育基本法「改正」に反対する国への意見書採択を求める陳情

受理年月日

受理日:平成15年6月12日

付託委員会

付託委員会:文教警察委員会
付託日:平成15年6月20日

紹介議員

議決結果

議決日:平成15年10月6日
議決結果:不採択

内容

 私たち新日本婦人の会は、女性の願いや子どものしあわせのために全国で運動している女性団体です。
 中央教育審議会が三月二十日に、教育基本法の「改正」に関する「最終答申」を発表しました。私たちは、この「改正」が国や行政が教育に直接ふみこむことにつながるのでは、と大変な危惧を抱いております。
 「最終答申」をみますと、「国を愛する心」「公共への主体的な参画」などという言葉がもりこまれていますが、河村建夫文科副大臣は「公共=国家」だと答弁しています(四月二日・衆議院)。これは戦前の軍国主義的教育の反省にたって制定された憲法・教育基本法の理念を一八〇度転換するものです。
 また教育の目標を「新しい時代を切り拓く心豊かでたくましい日本人」の育成とかかげています。「新しい時代」とは「少子・高齢化」「規制緩和」「グローバル化の進展と大競争時代の到来」です。そうした時代を生き抜く「たくましい日本人」は、政府・財界の要請にこたえる人づくりです。また「ゆたかな心」とは、自立心、倫理観、思いやりの心、礼儀、人間の力を超えたものに対する畏敬の念などとしています。
 いま、子どもたちによる相次ぐ痛ましい事件や不登校・登校拒否の増加、いじめや「学級崩壊」など、子どもと教育をめぐる状況はかつてない困難を抱えています。二〇〇二年四月からの学校五日制完全実施で、ゆとりどころかますます窮屈な授業や生活を強いられています。いまほど学校や教育のありかたが問われているときはありません。しかし、この「最終答申」ではこうした子どもの状況を招いた要因を明らかにしないまま「改正」しようとしています。
 子どもたちの苦しみの大きな要因は、国連・子どもの権利委員会が「極度に競争的な日本の教育制度が子どもたちに発達のゆがみを起こしている」(一九九八年)と勧告したように、政府が長い間すすめてきた、受験中心のつめこみ・競争教育や管理教育にあります。今回の「最終答申」はまさにこの競争教育に拍車をかけるもので、認めるわけにはいきません。
 私たちは、子どもたち一人ひとりの可能性がゆたかにひらく教育、平和と民主主義の担い手が育つ教育をと願っております。そのためにはいまこそ、憲法・教育基本法の理念や子どもの権利・条約の精神にそった教育が求められていると思います。
 政府は、今国会にも教育基本法「改正」法案を提出しようとしています。
 つきましては貴議会で教育基本法の「改正」に反対する意見書を採択していただきますよう、陳情いたします。

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