第91号 (平成15年) 政府に「平和の意見書」の提出を求める請願
受理日:平成15年2月13日
付託委員会:総務企画委員会
付託日:平成15年3月3日
菅谷文利
山田美也子
議決日:平成15年4月29日
議決結果:審査未了
「国連決議に基づかない、すべての軍事行動に反対する」ことはもちろん、「唯一の被爆国である日本が、中立国として平和的解決に貢献する」ということを、日本の基本姿勢としていただく「平和の意見書」を、政府に提出してください。
理由
今、アフリカや中東など、世界の各地で戦争や紛争が続いています。
あらゆる争いごとは武力で根本的に解決できるのでしょうか?この百年で国家によって殺された人の数は、約二億人にのぼると言われています。(約二億人のうち、兵士の死者は七千万人、残りの一億三千万人は、一般市民)
武力での解決は、お互いに傷つき、憎しみを増幅させ、あらたな争いを引き起こします。直接戦う双方の兵士はもちろん、子どもたち、女性たち、老人たちは、自らを守るすべもなく、無残に殺傷されます。生きのびても心に深い傷を負い、癒すことは、難しい。
豊かな土地も、ひとたびの戦いで、荒れ果てた不毛の地に変わり、長い年月をかけても、元には、戻りません。川も枯れ、雨も降らなくなります。
二十世紀は、二つの世界大戦をはじめ、「戦争の時代」とでも言うべき戦争や紛争が続いた時代でした。先のアフガニスタン空爆、十年前の湾岸戦争、二十年前のレバノン・グレナダ・リビア紛争、三十〜四十年前のベトナム戦争、五十年前の朝鮮戦争。どれも、平和とは言えない結果と不幸な後遺症を残しました。
爆撃がもたらしたものは、多くの市民の死。すでに飢餓で苦しんでいた数百万人への援助物資の中断。そして餓死。
劣化ウラン弾や枯葉剤は長年に渡って命を奪い続けます。新しく産まれた生命までも。
これが平和に繋がるのでしょうか?
日本は核兵器に被爆した、唯一の国です。唯一の被爆国であるわが国は、この戦後の五十年間、自国民も他国民も殺してはいません。
わたしたちは、これからも、永久に親や子や愛する人を失いたくない、哀しい思いをしたくない、誰にもさせたくない、平和に幸せに生きたい、と切に願っています。
二十一世紀を日本のリードで、「世界平和の時代」にすることを切に、願っています。
貴議会において、「国連決議に基づかない、すべての軍事行動に反対する」ことはもちろん「唯一の被爆国である日本が、中立国として、平和的解決に貢献する」ということを、日本の基本姿勢としていただくことを採択くださり、これを「平和の意見書」として、政府に提出してくださるようお願い申し上げます。