第85号 (平成14年) 米国のイラク攻撃に反対し平和的解決を求める意見書の採択に関する陳情
受理日:平成14年12月3日
付託委員会:総務企画委員会
付託日:平成14年12月12日
議決日:平成15年4月29日
議決結果:審査未了
(陳情の趣旨)
米国のブッシュ大統領は、九・一一米国同時テロ事件を口実に、アフガニスタンヘの空爆で、アフガニスタンの罪なき人民多くに犠牲を強いている。さらに悪の枢軸として朝鮮民主主義人民共和国への援助の停止、イラクが大量破壊兵器を開発・保有している疑いがあるとして、同国への武力攻撃の準備を進めている。イラクが大量破壊兵器の査察と廃棄を求めた国連安保理決議(一四四一号)を無条件で受諾したことでひとまず回避されたものの、依然、一触即発の状況が続いている。
イラク政府は直ちに大量破壊兵器の開発・保有という野望を捨て、国際社会の懸念を払拭することは当然である。しかし、同国が大量破壊兵器を保有しているという疑いがあるからとして、米国が先制武力攻撃する理由はない。米国がイラク攻撃の準備をするという行為は明らかに国連憲章と国際法に違反する。実際に米国が攻撃すれば、多くの罪なき民衆が傷つくとともに、中東情勢はいっそう不安定になる。日本国民の多くが米国のイラク攻撃によって日本の平和と安全、国民生活が脅かされることに強い懸念を表明している。日本政府がアメリカの戦争に加担することなく、日本国憲法の平和条項と国連憲章の理念の下に平和的解決にむけて国際世論を導くよう全力を尽くすべきである。
以上の観点から以下について陳情いたします。
(陳情事項)
今日の中東情勢は、イラクをめぐって戦争が一触即発状況である。不安の根源となっているイラク政府は直ちに国際社会の懸念を払拭することは当然である。
しかし、同国が大量破壊兵器を保有しているという疑いがあるからとして、米国が武力先制攻撃する理由はない。米国のイラク攻撃によって日本の平和と安全、国民生活が脅かされることなく、くらしと生命、安全を守るため、日本政府が平和憲法に反してアメリカの戦争に加担しないよう、国に対して要望する意見書を採択すること。