第83号 (平成14年) 「アメリカのイラク攻撃を回避し、国連の枠内での平和的解決を促進することを日本政府に求める意見書」提出
受理日:平成14年12月2日
付託委員会:総務企画委員会
付託日:平成14年12月12日
齋藤洋三
議決日:平成15年4月29日
議決結果:審査未了
〔請願趣旨〕
イラクをめぐる問題は、いま世界中に新たな戦争の不安を広げています。国連の安全保障理事会は十一月八日、イラクの大量破壊兵器査察を求める決議をあげ、アメリカが要求していた自動的に武力を行使する道を排除しました。これは平和的解決を願う世界の世論を反映したものです。
アメリカはいまも武力攻撃の機会を画策し、フセイン政権を転覆させることを公言し、核兵器使用も辞さないとの立場をとり続けています。このアメリカの立場は国連憲章も国際法も無視した道理のないものです。もしイラクへの戦争が始まれば、どれほどの被害になるか計り知れません。新たなテロを誘発する恐れも生じます。またこうした時に日本政府が有事法制を強行しようとしていることを考えるなら、イラクでの新たな戦争は日本国民を巻き込むものになりかねません。
私たちは、平和憲法を守り、有事法制を持つことに反対して活動してきました。今日本政府が果たすべき役割は、アメリカに無批判に追随したり有事法制を強行したりすることではなく、世界の平和と国民の安全を守る立場から、憲法の平和原則と国連憲章の立場に立って、新たな戦争を回避させるために世界に呼びかけることだと考えます。
こうした立場から、日本政府にたいし、アメリカのイラク攻撃を回避させ、国連の枠内での平和的解決を促進することを求めるとともに、不幸にしてイラク攻撃が行われるにいたった場合、日本政府として協力しないよう求めます。
ついては、貴議会において国への意見書の提出を行うことを求め、意見書案を添付し、請願いたします。
※添付の意見書案は事務局保管