第989号 森林・林業・木材産業施策の積極的な展開を求める意見書
議決年月日:平成20年10月9日
議決結果:可決
森林・林業・木材産業施策の積極的な展開を求める意見書
近年、地球温暖化が深刻な環境問題となる中、温室効果ガスの一つである二酸化炭素を吸収し、木材として炭素を長期間貯蔵するなどの重要な役割を担う森林に対し、大きな期待が寄せられており、森林を適正に整備・管理していくことが強く求められている。
しかしながら、林業を取り巻く厳しい環境の下、林業経営は脆弱化し、その担い手が生活する山村は崩壊の危機に直面していることから、森林所有者の経営意欲を創出するための施策はもとより、山村の再生に向けた各種施策を積極的に推進することが喫緊の課題である。
本県においても、本年四月から導入した「とちぎの元気な森づくり県民税」を活用した森林整備を進めているほか、林業担い手の育成や低コスト林業の基盤づくりなどの様々な施策を実施しているが、県レベルでの取組には限界があり、国においても、より一層の取組の強化が急務と考える。
よって、国においては、森林吸収源対策の推進はもとより、地域林業・木材産業の振興を通じて山村の活性化が図られるよう、次の事項について、早急に必要な措置を講じることを強く要望する。
記
一 環境税の創設等税制上の措置を含め、森林吸収源対策を推進するための安定的な財源を確保すること。
二 森林整備における森林所有者の負担軽減措置を講じ、林業経営意欲の創出を図ること。
三 林業の担い手対策の拡充や施業集約化、路網の整備等による効率的・安定的な木材供給体制の確保、並びに地域材の需要拡大対策など、林業・木材産業の振興施策の推進を図ること。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成二十年十月九日
栃木県議会議長 石 坂 真 一
内閣総理大臣
財務大臣
農林水産大臣 あて
環境大臣
衆参両院議長