第972号 事業承継円滑化のための税制措置等に関する意見書
議決年月日:平成19年10月5日
議決結果:可決
事業承継円滑化のための税制措置等に関する意見書
中小企業経営者の高齢化が進行する中、地域社会の担い手である中小企業の永続的な事業活動を確保する上で、意欲ある後継者への事業承継を図ることは極めて重要である。
しかしながら、相続税などの問題により、後継者への円滑な事業承継がなされていないのが実情である。
中小企業の事業承継問題は、経営者の交代のみならず、従業員の生活、取引先の事業・経営などに大きな影響を及ぼすものであることから、円滑な事業承継が図られるよう税制等において配慮されるべきである。
よって、国においては、中小企業における事業承継問題の重要性を深く認識し、左記の事項について特段の措置を講じるよう強く要望する。
記
一 非上場株式等の事業用資産に係る相続税は、一定期間の事業継続等を 前提に非課税とすべきであり、事業を承継する者の相続税負担の減免を 図る包括的な事業承継税制を確立すること。
二 取引相場のない株式については、円滑な事業承継を可能とする評価方 法の見直しを行うこと。
三 民法の遺留分制度などについて、経営権や事業用資産を後継者に集中 できるように制度の改善を図ること。
四 事業承継時の金融面での支援、廃業と開業のマッチング支援等を行う ための事業承継関連予算の大幅な拡充など、事業承継円滑化のための総 合的な対策を講じること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十九年十月五日
栃木県議会議長 石 坂 真 一
内閣総理大臣
法務大臣
財務大臣 あて
経済産業大臣
衆参両院議長