第970号 国民に信頼される介護保険制度の構築を求める意見書
議決年月日:平成19年10月5日
議決結果:可決
国民に信頼される介護保険制度の構築を求める意見書
少子高齢化の進展する中で、平成十二年度に導入された介護保険制度は、介護を必要とする者だけでなく、高齢者を支える家族や地域にとっても、ますます重要な制度となっており、昨年四月には、制度の持続可能性を高める観点から大幅な見直しも行われてきたところである。
こうした中、訪問介護最大手の「コムスン」による不正行為が発覚し、多くの利用者の不安と混乱を招いたことで、介護保険制度に対する国民の信頼が大きく揺らいだ。
今後、わが国が迎える超高齢社会において、国民が安心で安定した生活を営むためには、「尊厳の保持」と「自立支援」という理念の下、持続可能な介護保険制度を構築していくことが不可欠であり、そのためには、介護保険制度の運営に万全を期し、制度を支える国民の確かな信頼を得ることが極めて重要である。
よって、国においては、左記の措置を早急に講じるよう強く要望する。
記
一 広域展開する介護事業者に対する指導・監督の在り方について見直し を検討すること。
二 介護職員の確保が厳しい現状を踏まえ、介護職員の報酬の見直しや労 働環境の改善、人材の確保・養成に取り組むこと。
三 制度見直しに伴い市町村の事務が増大していることから、財政支援を 含め市町村への支援を充実すること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十九年十月五日
栃木県議会議長 石 坂 真 一
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣
衆参両院議長