第963号 森林整備の着実な推進を求める意見書
議決年月日:平成19年6月26日
議決結果:可決
森林整備の着実な推進を求める意見書
我が国の林業・木材関連産業は、長引く木材価格の低迷等による採算性の悪化から厳しい経営が続いており、森林所有者の経営意欲の減退などにより、適正な森林整備が期待できない状況にある。
また、地球温暖化防止の枠組みとなる京都議定書における千三百万炭素トン(三・八パーセント)の森林吸収源対策の実現に向け、森林整備を中心とする事業の着実な実施が求められている。
こうしたことから、政府は、関係府省庁の連携を図り政府一体となって、「美しい森林づくり」に取り組むこととし、幅広い国民の理解と協力のもとで、平成十九年から六年間で三百三十万ヘクタールの森林の整備を総合的に実施するとしている。
しかしながら、平成二十年度以降の予算措置が不透明であることに加え、森林整備を推進するために不可欠な国産材・地域材利用の促進や林業労働力の確保など、その実現には解決すべき課題が山積している。
さらに、地方公共団体は極めて厳しい財政状況にあり、林業採算性の低下等により森林所有者の施業意欲も減退していることなどから、間伐等の森林整備を積極的に進めることは非常に困難な状況にある。
よって、国においては、こうした地方公共団体及び森林所有者の実情に十分配慮し、地球温暖化防止森林吸収源対策として、森林整備の着実な推進を図るよう強く要望する。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十九年六月二十六日
栃木県議会議長 石 坂 真 一
内閣総理大臣
財務大臣 あて
農林水産大臣
衆参両院議長