第950号 警察官の増員に関する意見書
議決年月日:平成18年6月16日
議決結果:可決
警察官の増員に関する意見書
県民が安全に安心して暮らせる地域社会は、県民生活や社会経済発展の基盤となるものであり、県民すべての願いである。
しかしながら、本県における治安情勢は、昨年、刑法犯認知件数が二年連続して減少したものの、依然として殺人や強盗・逮捕監禁などの凶悪犯罪、来日外国人による犯罪、忍び込みや自動車盗などの県民の身近なところで発生する窃盗犯罪の件数が高水準で推移している。
また、人口十万人あたりの交通死亡事故発生率が昨年ワースト1となり、少年事件の凶悪化、暴力団等による組織犯罪も多発するなど、県民の「体感治安」を悪化させているとともに、県民に大きな不安を与えている。
さらに、本県は、首都圏に位置する地理的状況や交通基盤の整備に伴い、県域を越えた広域的な警察活動を余儀なくされており、今後とも、この傾向がより顕著になるものと懸念している。
こうした中において、本年四月に警察官九十人が増員されたが、本県警察官一人当たりの負担人口は、全国平均を上回る全国第十六位であり、依然として厳しい状況にあることから、治安情勢の変化に的確に対応できる体制の充実・確保が緊急の課題となっている。
よって、国においては、このような本県の実情を十分勘案し、県民生活の安全と平穏を確保するための警察官の増員について、引き続き特段の配慮をされるよう強く要望する。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十八年六月十六日
栃木県議会議長 阿久津 憲 二
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣 あて
国家公安委員会委員長
衆参両院議長