第948号 地方税財源の充実強化を求める意見書
議決年月日:平成18年6月1日
議決結果:可決
地方税財源の充実強化を求める意見書
本格的な少子高齢社会の到来を迎え、持続可能な活力ある我が国社会を実現するためには、国・地方を通じて徹底した行財政改革が必要であることは言うまでもない。
しかし、「歳出・歳入一体改革」を巡っては、これまでの地方の歳出削減努力や実情を理解することなく、国の財政再建を優先し、「地方固有の財源」である地方交付税を一方的に削減しようとする動きが顕著となっている。
本県においては、市町村合併を強力に推進するとともに、不断の改革に取り組んでいるところであるが、歳入の二十%以上を地方交付税に依存する市町村が四十%に至る状況にある中、このような動きは看過できるものではない。
よって、国においては、真の地方分権の実現に向けた地方税財源の充実強化を図るため、左記の事項について実現することを強く要請する。
記
一 地方交付税は、地方公共団体間の財源の不均衡を調整するだけでなく、国民がどこに居住しても最低限の行政サービスを享受できるよう財源を保障するものであることから、国の財政再建を目的とした一方的な削減は行わないこと。
二 国と地方の役割分担を明確にした上で、国と地方の最終支出と租税収入の比率の乖離の是正等、地方行財政制度全般にわたる総合的な見直しを行い、地方の財政需要に見合うよう地方税の充実強化を図ること。
三 三位一体の改革については、これまでの地方六団体の提案を踏まえ、平成十九年度以降の「第二期改革」を強力に推進すること。
四 改革に当たっては、「国と地方の協議の場」において、地方の意見を十分反映させること。さらに、こうした協議の場を法定化すること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十八年六月一日
栃木県議会議長 阿久津 憲 二
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
内閣府特命担当大臣 あて
(金融・経済財政政策)
衆参両院議長