第939号 建築物の耐震化促進施策の拡充を求める意見書
議決年月日:平成17年10月7日
議決結果:可決
建築物の耐震化促進施策の拡充を求める意見書
昨年来、新潟県中越地震、そして福岡県西方沖地震が発生し、いずれも多大な被害をもたらしたが、さらに、本年七月の千葉県北西部地震では、首都圏の交通網や通信網の脆弱さを露呈した。
大地震は、いつ、どこで発生してもおかしくなく、そのための備えとして防災対策のみならず、被害を最小限に抑える「減災」への取組が求められているが、その最も有効な対策は住宅や建築物の耐震化である。
本年六月、国土交通省の「住宅・建築物の地震防災推進会議」がまとめた提言では、今後十年間で住宅や建築物についての耐震化率を九割に引き上げることの数値目標を設定し、達成に向けた促進策が提示された。
ついては、「耐震化は時間との競争」であり、国においては、地震による人的・経済的被害を最小限に抑えるため、左記の耐震化促進施策について、早急に充実・強化を図るよう強く要望する。
記
一 耐震診断・耐震改修に対する補助制度や自治体が耐震改修に活用できる地域住宅交付金制度等を普及させるとともに、税額控除の優遇措置を創設するなど耐震化促進に関し、予算・税制両面における施策を拡充すること。
二 住宅の耐震化の促進や大規模建築物に対する耐震診断や改修の義務づけなどが行えるよう、建築物の耐震改修の促進に関する法律に係る制度の充実・強化を図ること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十七年十月七日
栃木県議会議長 木 村 好 文
内閣総理大臣
国土交通大臣 あて
衆参両院議長