第934号 乳幼児医療費助成に対する国民健康保険国庫負担金減額措置の廃止等を求める意見書
議決年月日:平成17年6月16日
議決結果:可決
乳幼児医療費助成に対する国民健康保険国庫負担金減額措置の廃止等を求める意見書
少子化が急激に進行する中、家庭が子育てに夢を持ち、次代を担う子どもたちを安心して生み育てることのできる社会環境の整備は、国及び地方公共団体が総力を挙げて取り組むべき喫緊の課題である。
このため、国においては、次世代育成支援対策推進法を制定し、今後十年間、様々な施策を計画的、集中的に展開することとしたところであり、本県においても、この法に基づく行動計画「とちぎ子育て支援プラン」を策定し、様々な施策を総合的に推進している。
その中で、特に、乳幼児期に経済的な負担を心配せずに安心して医療サービスを受けられる環境の整備は、子どもの病気の早期発見、早期治療を進める上で、極めて重要な施策である。
現在、乳幼児医療費助成制度が全国で実施されているが、医療機関の窓口で医療費の自己負担分を払わずに診療を受けられる、いわゆる現物給付方式を採用している自治体に対し、医療費の増大をもたらす等の理由から、国民健康保険の国庫負担金を減額する措置は、国が掲げている少子化対策の趣旨に著しく反するものであり、少子化対策に真剣に取り組む姿勢とは矛盾するものである。
よって、国においては、現物給付による乳幼児医療費助成に伴う国民健康保険の国庫負担金の減額措置を廃止するとともに、国民がどの地域でも安心して医療サービスを受けられる乳幼児医療費助成制度を創設するよう強く要望する。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十七年六月十六日
栃木県議会議長 木 村 好 文
内閣総理大臣
財務大臣 あて
厚生労働大臣
衆参両院議長