第931号 足利銀行の受け皿に関する意見書
議決年月日：平成17年4月26日
議決結果：可決
足利銀行の受け皿に関する意見書
本県の中核的金融機関であり、県民経済活動の大動脈である足利銀行は、平成十五年十一月二十九日に破綻し、預金保険法第一〇二条第一項第三号措置により一時国有化された。
我々、栃木県議会は破綻後直ちに「足利銀行問題対策特別委員会」を設置するとともに、県及び県民と一丸となって、県内経済の安定と活性化のため、全力をあげてこの問題に取り組んできた。
足利銀行は、破綻から一年五か月が経過し、新経営陣が策定した再生計画による初めての本格的な決算時期を迎えているが、預金保険法の「一時国有化の終了はできる限り早期に」という法の趣旨や、今月一日から全面解禁となったペイオフとの関係からしても、決算発表後には、受け皿の決定作業が本格的に開始されるものと考える。
足利銀行の突然の破綻により、様々な弊害に必死で堪え忍んでいる県内中小零細企業はもとより、事業展開の拡大を考える企業にとっても、積極的なリスクテイクを行うことができない国有化銀行の現状では、不安定な状況にある。
よって、国においては、足利銀行の受け皿の選定に当たって、左記の事項について、特段の措置を講じるよう強く要望する。
記
一 足利銀行の受け皿は、地域産業構造の特性を最大限考慮するとともに、同行が有する地域の中核的金融機関としての機能を維持し、経営の 独立性を確保したものとすること。
二 受け皿の選定過程においては、県民の意向等を十分に反映できるよう県を参画させること。
三 預金保険法の趣旨に基づき、できる限り早期に一時国有化を終了させること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十七年四月二十六日
栃木県議会議長 木 村 好 文
内閣総理大臣
財務大臣 あて
金融担当大臣
衆参両院議長