第930号 発達障害者に対する支援促進を求める意見書
議決年月日:平成17年3月23日
議決結果:可決
発達障害者に対する支援促進を求める意見書
近年、自閉症、学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、アスペルガー症候群など発達障害への対応が緊急の課題となっているが、発達障害は、低年齢時期に発見されにくく、また、就学後に問題化することも多く、文部科学省の調査では、小・中学生全体の六%に上る可能性があるとされている。
昨年十二月に、発達障害者支援法が制定され、本年四月から施行されるが、発達障害に対しては、幼児期から学齢期、成人期まで一貫した支援策が必要であり、それには、教育・福祉・保健・就労などの関係機関が連携し、一人ひとりの状況に応じた個別支援を行うなどの対応が欠かせない。
また、よりきめ細かな支援対策を実施するためには、市町村の役割が極めて重要である。
よって、国においては、左記の事項について早急に実施するよう強く要望する。
記
一 市町村が関係機関と連携して支援体制を整備する際に、必要な財政支援を講じること。
二 発達障害の早期発見のため、乳幼児期から就学時までの健診制度を確立すること。
三 保育園、幼稚園、放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)における発達障害児の受け入れと指導員の養成、配置を行うこと。
四 発達障害者のための雇用支援コンサルタント・相談員を配置すること。
五 専門医の養成及び人材の確保を図ること。
六 発達障害への理解を促進し、意識啓発を図ること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十七年三月二十三日
栃木県議会議長 平 池 秀 光
内閣総理大臣
財務大臣
文部科学大臣 あて
厚生労働大臣
衆参両院議長