第920号 介護予防対策の拡充を求める意見書
議決年月日:平成16年6月14日
議決結果:可決
介護予防対策の拡充を求める意見書
我が国は、団塊の世代が六五歳になる今後十年の間に、急速に人口の高齢化が進展するが、目指すべき社会の姿は「元気な高齢者が多い社会」であるとの認識のもとで、高齢者が健康を保持し、生涯にわたって生き生きと暮らせる社会を築くことが重要な課題である。
ところで、介護保険施行後の状況を見ると平成十五年十月には、要介護認定者が、スタート時に比べ約七割増加し、高齢者に占める要介護認定者の割合も当初の一○パーセントから一五パーセントへと増大している。
特に見過ごしてならないことは、軽度の認定者の増大と軽度の人ほど重度化している割合が高いということである。
こうした状況を踏まえ、これまでも積極的に取り組んできた健康増進・疾病予防の更なる拡充・強化と併せて、要介護状態とならないようにするための介護予防対策が一層重要である。
介護保険制度は、施行後五年を目途として制度全般に関して必要な見直し等が行われることとされているが、その際、現行制度における要支援や要介護1といった軽度の方々の重度化防止の強化策を図るとともに、現在、自立と認定されている方々を今後、要介護状態にさせないような介護予防対策の推進に全力を上げるべきである。
よって、政府においては、我が国の高齢化のピーク時を視野に入れて、効果のある介護予防対策の充実・強化を図ることを強く要望する。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十六年六月十四日
栃木県議会議長 平 池 秀 光
内閣総理大臣
厚生労働大臣 あて
衆・参両議員議長