第913号 足利銀行破綻後の県内経済活性化に関する意見書
議決年月日:平成16年3月24日
議決結果:可決
足利銀行破綻後の県内経済活性化に関する意見書
国内経済が回復基調にある中、平成十五年十一月末に、本県の中核的金融機関として本県経済の発展に大きな役割を果たしてきた足利銀行が、破綻、一時国有化という事態に陥り、早くも四カ月が過ぎようとしている。一部では、信用収縮が見られ、地場零細企業の多い本県経済は、甚大な被害を及ぼす金融危機が懸念される重大な事態に直面している。
このため、県では、緊急に制度融資の融資枠の拡大や融資条件の緩和などの中小企業の経営の安定に向けた対策を行い、地域経済の発展を第一の主眼とした地域と共に歩む金融機関への足利銀行の譲渡、企業の再生のためのファンドの創設等、本県金融の安定を図るとともに、県民の不安を払拭し、県民生活の安定と豊かな社会創出に向けて、県民一丸となって取り組んでいる。
しかしながら、法律など国所管の事項も多く、県内中小・中堅企業の経営の健全化はもとより県内経済の活性化、さらには県民生活の安定のためには、早急な対策の実施が不可欠である。
よって、国においては、左記の事項について、特段の措置を講じられるよう強く要望する。
記
一 産業再生機構の機能が最大限生かされるためにも、支援期間を延長するべく法改正を行うこと。
二 中小企業再生支援協議会の再建支援を必要とする中小零細企業に対応できるよう窓口専門家を十分に確保する等の強化を図ること。
三 中小企業再生支援協議会が作成に関与した再建支援策に基づく債権放棄があった場合に、損金算入の対象となることを明確にするとともに、債務者の債務免除益については課税対象外とすること。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十六年三月二十四日
栃木県議会議長 梶 克 之
内閣総理大臣
財務大臣
経済産業大臣
金融経済財政政策担当大臣 あて
規制改革産業再生機構担当大臣
中小企業庁長官
衆参両院議長