第911号 教育基本法の改正を求める意見書
議決年月日：平成15年12月12日
議決結果：可決
教育基本法の改正を求める意見書
昭和二十二年に制定された教育基本法は、「個人の尊厳」、「人格の完成」、「平和的な国家及び社会の形成者」などを基本理念に、学校教育制度をはじめとする教育諸制度を確立し、国民の教育水準の向上など、我が国社会の発展に大きく貢献してきた。
しかしながら、法制定から半世紀以上を経た今日、我が国社会は大きく変化し、青少年が夢や目標を持ちにくくなり、規範意識や道徳心、自律心の低下、さらには、家庭や地域社会における教育力の低下など、教育のあり方そのものが問われている。
こうした中、文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会は、現行教育基本法について、二十一世紀を切り拓く心豊かでたくましい日本人の育成を目指す観点から、重視すべき理念や原則を明確にするためには改正が必要であるとし、「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について（答申）」を取りまとめ、大臣に提出した。
新世紀を迎えた今こそ、我が家庭・郷土・国家・世界を愛し、気概に満ちあふれ、国際社会で活躍できる日本人を育成するための教育はどうあるべきかを真剣に検討し、中・長期的視野に立った新しい時代の教育の基本像を明確に示すべきときである。
よって、国においては、「人づくりは国家百年の大計」であることにかんがみ、国民的な議論を深めることに意を尽くしつつ教育基本法の早期改正に取り組まれるよう強く要望する。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十五年十二月十二日
栃木県議会議長 梶 克 之
内閣総理大臣
文部科学大臣 あて
衆参両院議長