第907号 支援費制度に関する追加財源確保を求める意見書
議決年月日:平成15年12月12日
議決結果:可決
支援費制度に関する追加財源確保を求める意見書
今年四月から、脱施設化・地域福祉推進を目指す「新障害者プラン」と、障害者の自己決定に基づきサービスを選択する制度である障害者の支援費制度が実施された。
これらは、「どのような障害があっても福祉、医療等の必要なサービスを利用しながら、住み慣れた地域で自分の思い描く生活を送ることができるよう支援していく」社会の実現を目指すものである。
この支援費制度の導入により、特に居宅支援サービスの利用が順調に増加し、障害者の地域に密着した生活の充実が図られつつある。
こうした中で、今回、居宅生活支援費に係る国庫補助金が大きく不足する見込みであり、国の補助金の全額交付が困難であるとの判断が示された。これは厳しい地方の財政を圧迫するばかりか、市町村によるサービス支給量決定の抑制を招きかねず、ひいては障害者の生活にも大きく影響することは必至であり、支援費制度の根幹に係わる重大な問題である。
支援費制度の円滑な運営のためには、居宅生活支援費基準額の全額確保が重要であり、施設訓練費等支援費と同様に、国の義務負担とする制度改正が必要である。
よって、国においては、こうした実情を踏まえ、障害者支援費制度に係る国庫補助について、緊急に追加財源を確保し国庫補助額の全額交付をするとともに、制度改正に取り組まれるよう強く要望する。
右、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十五年十二月十二日
栃木県議会議長 梶 克 之
内閣総理大臣
財務大臣 あて
厚生労働大臣
衆参両院議長