第900号 米政策改革の具体化に関する意見書
議決年月日:平成15年6月30日
議決結果:可決
米政策改革の具体化に関する意見書
米を取り巻く状況は、消費の減少、生産調整の限界感、担い手の高齢化など閉塞状況にあることから、農林水産省においては、消費者重視、市場重視の考え方に立ち、需要に即応した米づくりの推進を通じて水田農業経営の安定と発展を図るため、昨年十二月、米政策の大転換となる米政策改革大綱を決定した。
本県においては、首都圏農業の確立を基本として、農地の約八割を占める水田を中心に、米麦、大豆等の土地利用型農業の合理化や園芸作物の生産拡大等による収益性の高い農業構造への転換を推進している。
一方で、今回の米政策改革に対しては、多くの営農者が、その継続性に危機感を感じている。
よって、国においては、こうした実情を踏まえ、関係農家が意欲を持って営農に取り組めるよう、米政策改革の具体化に当たり、左記事項を実現されるよう強く要望する。
記
一 米政策改革を円滑に進めるため、政府米持越在庫を国内需要に影響させずに処理すること。
二 麦・大豆の本作化を継続するため、現行の助成水準を維持する仕組みとし、取組の拡大を見込んだ助成額を確保すること。
三 米価下落影響緩和対策の拠出割合、補てん金額については、現行の稲作経営安定対策と同水準となるよう措置すること。
四 担い手経営安定対策については、経営規模等の要件を緩和し、対象者を拡大すること。
五 過剰米短期融資制度を充実し、区分出荷した米について加工用米と同等の生産者手取りを確保すること。
六 生産調整関係予算の必要額の確保を図ること。
右地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十五年六月三十日
栃木県議会議長 梶 克 之
内閣総理大臣
財務大臣 あて
農林水産大臣
衆参両院議長