第899号 ヤミ金融対策のための法的規制の強化を求める意見書
議決年月日：平成15年6月30日
議決結果：可決
ヤミ金融対策のための法的規制の強化を求める意見書
深刻な不況により失業者や中小企業の倒産が増加する中、消費者金融や商工ローンなど高金利の貸金業者を利用し、返済不能に陥る問題が顕著となっている。さらに、その弱みにつけ込み、違法な金利で貸付けをし、暴力的な取立てを行うヤミ金融と呼ばれる悪質な貸金業者による被害が急増している。
特に深刻なことは、勤務先や家族への脅迫的な取立てはもとより、子どもが通う学校にまで催促の電話がかけられ、解雇や離婚、自己破産、行方不明、さらには自殺をも余儀なくされるなどの被害が、多発してきていることである。
現行制度の下では、登録さえすれば容易に貸金業を営むことができてしまう上、法外な金利や強引な取立てを行う悪徳業者への行政の対応も実効を期しがたいものとなっている。
よって、国においては、消費者を保護し被害の拡大を防ぐため、左記の事項について、適切な法改正措置を講じることを強く要望する。
記
一 現行法の登録制度を営業許可制度に改正するとともに、営業保証金制度を創設し、開業規制を強化すること。
二 取立行為の規制を明文化すること。
三 貸金業規制法及び出資法の違反に対する罰則を強化すること。
右地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十五年六月三十日
栃木県議会議長 梶 克 之
内閣総理大臣
法務大臣 あて
金融担当大臣
衆参両院議長