第885号 北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書
議決年月日:平成14年12月20日
議決結果:可決
北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書
九月十七日に行われた日朝首脳会談において、北朝鮮の金正日総書記は、昭和五十年代に日本国内外で発生した北朝鮮による日本人拉致事件の事実を初めて認め、拉致された日本人の安否を小泉首相に明らかにし謝罪したが、こうした北朝鮮の非道な犯罪行為は断じて許すことができない。
また、その後、政府調査団が実施した拉致に関する経緯や死亡者の死因などの調査に対する北朝鮮側の説明は、極めて不自然で不明な点が多く、被害者家族はもとより国民としても到底納得できるものではない。
現在、日朝国交正常化に向けた交渉は中断されているが、拉致被害者及び被害に遭われた家族の心情を察すると、一日も早い交渉再開と北朝鮮に残された家族の早期帰国の実現を望むものである。
よって、国においては、拉致問題の早期解決を願う全国民の期待に応えて、毅然たる態度をもって北朝鮮との交渉に当たり、拉致被害者の更なる拡大が懸念される問題も含め、徹底した真相解明と公表、北朝鮮に残された家族の早期帰国、被害家族への補償などの実現を求めるよう強く要望する。
右地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十四年十二月二十日
栃木県議会議長 渡 辺 渡
内閣総理大臣
外務大臣 あて
国家公安委員長
衆参両院議長