第883号 奨学金制度の充実を求める意見書
議決年月日:平成14年9月18日
議決結果:可決
奨学金制度の充実を求める意見書
新しい時代の担い手である子どもの限りない可能性を開花させることは、最も重要な国益の一つであり、それを実現するための教育は、何にもまして優先すべき未来投資である。
一方、景気低迷が長引く今日、企業の倒産やリストラなどによって、離職や所得の減少を余儀なくされている世帯が数多く発生し、その結果、経済的理由で高校や大学を中退したり、進学を断念せざるを得ない子どもが増加している。
現在、我が国には、意欲と能力を有しながらも経済的理由により修学が困難な生徒・学生を支援する公的奨学金制度として、長い歴史のある日本育英会などに加え、今年度から高等学校奨学事業が創設され、教育の機会均等に貢献している。
しかし、現在の公的奨学金は、貸与条件や貸与枠に制約があるなど、貸与希望者のニーズに十分応えていない状況にあるため、現在の経済社会状況に対応した制度となるよう、その充実を図る必要がある。
よって、国においては、厳しい財政状況下にはあるものの、今こそ米百俵の理念に立ち返り、日本育英会など公的奨学金制度の一層の改善や充実を図るとともに、地方自治体が単独で実施している教育費の助成事業についても、必要な財源措置を積極的に講じるよう強く要望する。
右地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十四年十月四日
栃木県議会議長 渡 辺 渡
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣 あて
行政改革担当
大臣
規制改革担当
衆参両院議長