第882号 義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書
議決年月日：平成14年9月18日
議決結果：可決
義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書
義務教育費の国庫負担制度は、憲法に規定されている「教育を受ける権利と受けさせる義務」及び「義務教育無償の原則」に基づき、国が義務教育に必要とする経費を負担することによって、教育の機会均等とその水準の維持向上を図る制度として、現行教育制度の根幹をなすものである。
しかしながら、厳しさを増す国家財政等を背景として、義務教育費国庫負担制度を見直し、これまでに旅費、教材費、恩給費及び共済費追加費用等を国庫負担対象から除外してきている。さらに、来年度から四年間で五千億円を削減する動きがある。
このような国庫負担制度の見直しは、地方財政が厳しさを増している今、財政状況の格差を教育に影響させることに直結しかねず、教育の質の向上が望まれている今日、教育の機会均等とその水準の維持向上を阻害する要因となり、義務教育の円滑な実施に支障を来すことになる。
よって、国においては、このような状況を十分認識され、教育水準の維持、発展のため、地方に新たな負担転嫁を行うことなく、現行の義務教育費国庫負担制度を堅持するよう強く要望する。
右地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十四年十月四日
栃木県議会議長 渡 辺 渡
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣 あて
文部科学大臣
衆参両院議長