第868号 循環型社会の形成に関する意見書
議決年月日:平成14年3月22日
議決結果:可決
循環型社会の形成に関する意見書
我が国は、大量生産・大量消費・大量廃棄型の社会経済活動の下、世界に類を見ない経済成長を成し遂げ、物質的に豊かな社会を実現したが、反面、こうした社会がもたらす地球規模での環境汚染や限りある資源の浪費が深刻な問題となりつつあり、最適生産・最適消費・最少廃棄型社会へと社会構造を変革することが求められている。
国においても、平成十二年五月の循環型社会形成推進基本法の制定をはじめ、リサイクル関連法を整備し、リデュース、リユース、リサイクルを基本理念とした循環型社会の構築に乗り出しており、本県においても、各種の施策を実施しているところである。
しかしながら、リサイクル等の推進のためには、消費者、事業者にそれぞれの立場から、新たな労力やコスト負担について、理解と協力を得ていく必要がある。
また、リサイクル等をいかに推進しても、処理しなければならない廃棄物が発生するのも事実であり、処理施設の確保は大きな課題となっている。
よって国は、循環型社会の着実な構築のため、左記の事項に十分配慮の上、有効な施策を積極的に実施するよう、強く要望する。
記
一 「容器包装リサイクル法」を実効あるものとするため、分別収集及びリサイクルが容易な製品の開発、製造の促進を図る施策の充実など必要な諸施策を推進すること。
二 「家電リサイクル法」をより効果的なものとするため、消費者が購入時にリサイクル費用を負担する前払い制度の導入を図るなど、必要な措置を講じること。
三 公共関与による産業廃棄物処理施設及び広域化計画に基づく一般廃棄物処理施設の設置に際しての周辺地域整備事業制度を創設すること。
右地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
平成十四年三月二十二日
栃木県議会議長 石 島 保 男
内閣総理大臣
財務大臣
経済産業大臣 あて
環境大臣
衆参両院議長