第836号 ベンチャー企業等の起業環境の整備等を求める意見書
議決年月日:平成11年10月7日
議決結果:可決
ベンチャー企業等の起業環境の整備等を求める意見書
二十一世紀を目前に控えた今日、わが国社会はかつて経験したことのない大きな変革期を迎えている。特に、景気の低迷や厳しい雇用情勢などに見られるように、わが国経済は依然として厳しい状況にあり、経済構造の変革が求められている。
わが国経済の持続的・自律的発展を図るためには、新規・成長産業の振興、創造的な中小企業・ベンチャー企業の振興など、わが国経済をリードする生産性の高い産業分野を創出することが不可欠である。
しかしながら、わが国における企業の開業率は年々低下し、平成六年から平成八年の三か年平均で三・七パーセントと、同期間の廃業率三・八パーセントを下回っている。この状況は、常に十三パーセント台の開業率となっているアメリカ合衆国と好対照をなしており、ベンチャー等の起業対策が不十分であることを示している。
よって政府は、こうした状況を早急に打開するため、ベンチャー企業等の起業・育成策について、次の事項に特段の配慮をされるよう要望する。
記
一 ベンチャー企業が、融資・経営・技術問題等に関し、指導・相談を受けることのできる制度の一層の充実を図ること。
二 中小・ベンチャー企業への投資で損失を被ったベンチャーキャピタルや個人投資家に対する課税繰り延べ期間の延長を図ること。
三 未公開株の公開規制の緩和等、中小・ベンチャー企業の資金調達対策の確立を図ること。
右地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出する。
平成十一年十月七日
栃木県議会議長 郡 司 征 夫
内閣総理大臣
大蔵大臣
通商産業大臣 あて
衆・参両院議長
(陳情書)