第1243号 「年収の壁」に関する丁寧な議論と地方財政への十分な配慮を求める意見書
議決年月日:令和6年12月26日
議決結果:可決
議第13号
「年収の壁」に関する丁寧な議論と地方財政への十分な配慮を求める意見書
特定の年収を超えると所得税や社会保険料などの支払義務が生じるいわゆる「年収の壁」は、国民の手取り収入の減少を招いていると指摘されており、その見直しを求める声が高まっている。
また、少子高齢化を背景に労働者不足が深刻となる中、年収の壁が手取り収入の減少を懸念するパートやアルバイト等の短時間労働者の働き控えにつながっているとして、労働力確保の観点からも見直しが求められている。
このような中、本年11月に閣議決定された「国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策」において、「いわゆる『103万円の壁』については、令和7年度税制改正の中で議論し引き上げる」とされ、自由民主党、公明党及び国民民主党の3党は103万円の壁について2025年から引き上げることで合意し、この度、令和7年度税制改正大綱において、所得税の基礎控除額等を123万円に引き上げることが明記されたところである。
一方、地方からは103万円の壁の見直しに伴う税収の減少が、地方財政の悪化や行政サービスの低下等を招くといった懸念の声が上がっており、税が有する地域社会の費用負担を住民がその能力に応じて広く分かち合うといった基本的な性格や地方の財政に与える影響等について、国は、地方の声も聞きながら丁寧な議論を行い、地方財政に十分に配慮する必要がある。
よって、国においては、次の事項に取り組むよう強く要望する。
記
1 「年収の壁」の見直しに当たっては、労働者の手取り収入の増加、働き控えの解消等に資するよう、また、一方で、地方の行政サービスの低下等を招かぬよう、丁寧な議論を行い、地方の意見を十分に反映させ、所要の措置を講じること。
2 所得税及び個人住民税の基礎控除額等の引上げを行う場合は、臨時的な財源の確保に頼ることなく、国による恒久財源による補填を行うなど、地方自治の推進に必要不可欠な地方財政の保持を前提とすること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年12月26日
栃木県議会議長 日向野 義 幸
内 閣 総 理 大 臣
総 務 大 臣
財 務 大 臣
厚 生 労 働 大 臣
経 済 産 業 大 臣
衆 参 両 院 議 長