第1232号 地方創生に貢献する循環経済の一層の推進を求める意見書
議決年月日:令和6年3月19日
議決結果:可決
議第24号
地方創生に貢献する循環経済の一層の推進を求める意見書
我が国では、天然資源の消費を抑制し、環境への負荷をできる限り低減する 「循環型社会」の形成に関する施策を総合的かつ計画的に進めるため、2000年に循環型社会形成推進基本法を制定し、循環型社会の形成に関する施策の推進に取り組んできた。
我が国が循環型社会の形成を通じて目指すべき社会は、「環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら、持続的に発展することができる社会」であり、地域における循環経済の推進は、循環型社会を形成する上で大変重要であるとともに、地方創生の実現に大きく貢献し得るものである。
実際に、地域での循環経済の実現を目指し、先進的な取組を進める自治体では、地域特性や産業を活かした脱炭素ビジネスの推進、地域由来の資源を活用したエネルギーの自給率向上など、地域に新たな付加価値や雇用が創出されており、地域における循環経済の推進は、地域の課題解決のみならず、地域に新たなビジネスや価値を生み出すことにより地方創生の実現に資するものである。
よって、国に対し、地方創生に貢献する循環経済の一層の推進のために、以下の事項について特段の取組を求める。
記
1 地域経済の活性化を図るため、プラスチック、金属資源、生ごみ、家畜ふん尿、下水汚泥、紙おむつ等の地域の循環資源や木質バイオマス等の再生可能資源の活用など、自治体と民間企業の連携による資源循環ビジネスの創出への支援を強化すること。
2 地域における廃棄物処理の広域化、廃棄物処理施設の集約化、エネルギー回収の高度化等を推進するとともに、自治体と住民、民間企業等の協働により、地域に適したごみ処理方式や分別区分の選定等による、脱炭素かつ持続可能な適正処理に資する資源循環の体制強化に対する支援を拡充すること。
3 製品の長期使用や使用済みの製品の積極的な再利用といった消費者の意識変革や行動変容を促すため、携帯アプリを活用した新たなサービスの創出等、自治体と民間団体の連携による循環経済の環境整備を支援すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年3月19日
栃木県議会議長 佐 藤 良
内 閣 総 理 大 臣
総 務 大 臣
財 務 大 臣
農 林 水 産 大 臣
経 済 産 業 大 臣
国 土 交 通 大 臣
環 境 大 臣
衆 参 両 院 議 長