第1231号 少子化対策の更なる強化を求める意見書
議決年月日:令和6年3月19日
議決結果:可決
議第23号
少子化対策の更なる強化を求める意見書
我が国における2022年の合計特殊出生率は過去最低の1.26であり、出生数も80万人を割り込み過去最少となった。また、婚姻数も減少しており、今後、更なる出生率・出生数の低下が見込まれ、少子化の流れに歯止めをかけることは喫緊の課題となっている。
このような中、政府は、去る2月16日に「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律案」を閣議決定した。この法案は、昨年6月の「こども未来戦略方針」、同12月の「こども未来戦略」等、これまで継続して議論を深めてきたこども・子育て政策を取りまとめたものであり、ライフステージを通じた子育てに係る経済的支援の強化、全ての子ども・子育て世帯への支援の拡充、共働き・共育ての推進を主な柱とする、こども未来戦略の「加速化プラン」の実現に向けた具体的な施策を盛り込んでいる。
子どもを持ちたい方の希望に応え、我が国の将来を担う子どもたちの健やかな成長を支えていくことは、国全体で取り組むべきことであり、実効性のある取組を速やかに実行する必要がある。
よって、国においては、下記の事項を実施するよう強く求める。
記
1 子育て支援及び少子化対策に関し、地方自治体の財政力によって支援の差が生じないよう、国による財政支援を充実させるとともに、少子化対策を我が国の将来への投資と捉え、短期的な財政運営に縛られず、長期的な財政運営の視点に立って対策を講じること。
2 全ての子どもたちが等しく支援の恩恵を得られるよう、親の所得による制限や、産まれた順番による差を設けないなど、平等な制度とすること。
3 少子化には、可処分所得の低下や子育て費用の増加など将来への不安が大きく影響していることから、制度の設計に当たっては、所得にかかわらず全ての子育て世帯に新たな負担が生じないよう配慮すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年3月19日
栃木県議会議長 佐 藤 良
内 閣 総 理 大 臣
総 務 大 臣
財 務 大 臣
文 部 科 学 大 臣
厚 生 労 働 大 臣
内閣府特命担当大臣(こども政策)
内閣府特命担当大臣(少子化対策)
衆 参 両 院 議 長