第1206号 原油価格・物価高騰等に対する支援の拡充を求める意見書
議決年月日:令和4年6月17日
議決結果:可決
議第 1 号
原油価格・物価高騰等に対する支援の拡充を求める意見書
我が国の経済は、2年を超える新型コロナウイルス感染症による影響から緩やかに持ち直しつつあるものの、世界的な物流の混乱や半導体をはじめとする資材等の不足により、いまだ厳しい状況が続いている。
さらに、ロシアによるウクライナ侵略や円安の進行によって原油をはじめとするエネルギーや原材料、資材、食料等の価格が高騰しており、家計や企業の経営を圧迫するなど、国民生活や社会経済活動に幅広く影響が及んでいる。
こうした状況を受け、国では、「コロナ禍における『原油価格・物価高騰等総合緊急対策』」を策定し、予備費等の活用のほか、先月成立した補正予算により、直面する物価高騰による影響を緩和するための対応を緊急かつ機動的に実施することとした。
今後、地方においても一定の成果が出るものと期待されるが、当分の間、物価高騰の収束が見通せないなど、先行きの不確実性も憂慮される。
よって、国においては、次の対策を講じるよう強く要望する。
記
1 原油をはじめとするエネルギー価格や様々な原材料・資材価格の高騰に対する緩和策として、「コロナ禍における『原油価格・物価高騰等総合緊急対策』」の更なる拡充を含め、引き続き経済の回復に向けた対策を積極的に講じること。
2 全国で幅広い業種の事業者が厳しい状況に立たされていることから、今回の総合緊急対策で支援の対象とならない業種に対しても公平かつきめ細かな財政支援を講じること。
3 我が国は、多くのエネルギー資源や重要物資を海外からの輸入に依存していることから、地方経済の着実な回復のためにも、これらの安定的な確保・供給が図られるよう、国として万全の対策を講じること。
4 食料品等の価格高騰による家計への負担が大きいことから、今回の総合緊急対策で支援の対象とならない低所得世帯も含めた支援の拡大を図ること。
5 今後も物価高騰が長期にわたるおそれがあることから、刻々と変化する事態に応じて、地方が迅速かつ柔軟な対応を行えるよう、財源措置を講じること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和4年6月17日
栃木県議会議長 山 形 修 治
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣
農林水産大臣
経済産業大臣 宛て
国土交通大臣
環境大臣
内閣府特命担当大臣
(経済財政政策)
衆参両院議長