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件名

第1188号 新型コロナウイルス感染症対策に関する意見書

本会議議決結果

議決年月日:令和3年6月21日
議決結果:可決

内容

   新型コロナウイルス感染症対策に関する意見書

 新型コロナウイルス感染症は、感染力の強い変異株の急拡大により、新規感染者が全国的に急増後、高い水準で推移しており、若年層も含めて重症化リスクが高まっている可能性があるなど新たな局面に入っている。一方で、新型コロナウイルス感染症対策の切り札として期待されるワクチン接種が高齢者を対象として始まっているが、国民全体に行きわたるには相応の期間を要するとされている。
 重症者の増加により全国的に医療提供体制への負荷が深刻化する中で、度重なる緊急事態宣言と自粛要請により、国民の間にはいわゆる「自粛疲れ」が見られるなど、国民の意識や行動も変わりつつある。
 また、断続的に続く休業要請等によって、飲食業のみならず幅広い業種が深刻な影響を受けており、公平かつ実効性のある支援が必要である。
 このような中で、国、地方自治体、関係団体等による新型コロナウイルス感染症対策は、国民に寄り添ったよりきめ細かな対応が求められている。
 よって、国においては、次の事項に取り組むよう強く要望する。
                記
一 緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により、対象地域外の地域や営業時間短縮要請の対象となった飲食業以外の業種においても厳しい影響が生じていることから、影響を受けた事業者に対し、公平かつ十分な支援を早急に行うこと。
二 世界各国での変異株の確認等を踏まえ、変異株の感染が急拡大している諸外国からの入国拒否等の入国管理体制を強化すること。また、待機期間中に入国者等が所在不明となることのないよう所在や連絡先の把握を確実に行うとともに、違反した場合の罰則等、水際対策を徹底すること。
三 ワクチンの確保を早急に行うとともにワクチン配布についての情報提供を迅速に行うこと。
四 ワクチン接種の促進に向けて都道府県が設置する大規模接種会場における接種を円滑に実現するため、市町村に国・都道府県との連携の好事例について情報提供を行い、使用が予定されているモデルナ社製ワクチンについての国民向け広報を行うとともに、十分な人的・財政的支援を行うこと。
五 病床確保に関しては都道府県任せではなく、国も積極的に関与し、病床の確実な確保に努めること。
六 外国人同士の感染拡大を防ぐため出入国管理局からの啓発やビザ発給条件の遵守、また大使館及び関係団体からの指導を強く要請すること。
七 地方公共団体による感染対策の取組に対して、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の財源を十分に確保するとともに、その使途を柔軟に認めること。
八 休業要請や時短要請の対象となる事業者の感染防止対策の強化を図るため、行政による事業者への感染防止対策に係る立入調査権を確保する法整備を行うこと。
九 スポーツ団体等による全国大会等の都道府県境をまたぐ移動を伴う大会に関し、開催基準を策定すること。

 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

  令和三年六月二十一日

             栃木県議会議長 阿 部 寿 一

内閣総理大臣
財務大臣
総務大臣
法務大臣
外務大臣      宛て
文部科学大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣
経済再生担当大臣
衆参両院議長

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