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件名

第1173号 地域経済を維持するための対策を求める意見書

本会議議決結果

議決年月日:令和2年6月12日
議決結果:可決

内容

   地域経済を維持するための対策を求める意見書

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、日本経済に深刻な影響を及ぼしており、GDPの成長率も三期連続のマイナスが確実視されている。特に、今年の四月から六月期におけるGDP成長率は、緊急事態宣言による外出自粛や経済活動の制限を受け、リーマンショック後の二〇〇九年一月から三月期に記録したマイナス十七.八%を超える下げ幅になる見通しである。
 こうした中、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が、一定程度の収束状況になったことから、先月二十五日に、一ヶ月以上続いた緊急事態宣言が解除され、社会経済活動が徐々に再開されてきている。
 しかし、第二波、第三波といった、再度の感染拡大の可能性があることから、規模の縮小等の制約がある中での再開であることに加え、感染への不安から様々な活動を自粛する動きが続くと見られるため、消費拡大等による急激な経済の回復は見込めない状況である。
 当面は、困窮する事業者や家庭等に対して迅速な支援を行うとともに、各地域の感染拡大等の状況を見極めながら、経済活動の本格的な再開を促進し、地域経済の立て直しを図っていく必要がある。
 よって、国においては、地域経済を維持する対策として、次の事項に取り組むよう強く要望する。
                記
一 倒産や廃業等を余儀なくされた事業者に対して、再度の起業支援など、救済措置を講じること。
二 家賃負担に困窮している事業者に対する家賃支援給付金について、上限額の引上げと、迅速な支給を行うこと。
三 雇用調整助成金について、申請手続きの更なる簡略化を図ること。また、事業者に被雇用者への休業補償を行うことを促すとともに、休業補償を受けられない被雇用者が給付金を直接申請できる制度について、早期に創設すること。
四 持続化給付金について、更なる拡充を図るとともに、申請手続きを簡略化すること。また、申請受付後の事務処理体制の強化を図り、迅速な支給を行うこと。
五 事業者に対する資金繰り支援を安定的に行えるよう、金融機関に対する財政支援を行うこと。
六 地方自治体が、十分な経済対策を行えるよう、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金について、地域ごとの産業構造等の状況を踏まえ、更なる増額を図ること。
七 経済活動の本格的な再開に向け、地方自治体が医療体制の強化や感染防止対策を徹底できるよう、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の増額を図ること。

八 個人消費の喚起を図るため、特別定額給付金の追加支給等を行うこと。また、飲食店や各種サービス業、観光・宿泊業等における割引等の対応について経済的支援を行うこと。

 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

  令和二年六月十二日

             栃木県議会議長 相 馬 憲 一

内閣総理大臣
財務大臣
総務大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣    あて
国土交通大臣
経済再生担当大臣
衆参両院議長

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