第1160号 消費税率引上げに伴う事業者支援と経済対策を求める意見書
議決年月日:令和元年10月9日
議決結果:可決
消費税率引上げに伴う事業者支援と経済対策を求める意見書
先般、内閣府から発表されたGDP二次速報値によると、二〇一九年四月から六月期の実質GDP成長率は、前期比〇.三%と内需を中心に緩やかな回復を示しているものの、直近の景気ウォッチャー調査では、消費税率引上げや海外情勢等に対する懸念から、二、三か月先を予測する先行き判断は低下した。
このような状況の下、国は、消費税率引上げに対応して、キャッシュレス決済時のポイント還元や軽減税率制度に対応したレジの導入補助等を実施してきたところである。
しかし、今回初めて導入された軽減税率制度は、商品や購入方法によって適用される税率が異なるなど、事業者、消費者の双方にとって複雑であり、県民や中小企業者等からは、景気の落ち込みに対する危惧や、現場の混乱に対する不安の声を聞く。
よって、国においては、消費税率引上げに伴う不安の解消や現場の混乱、景気の落ち込みを防ぐため、次の事項に取り組むよう強く要望する。
記
一 中小企業・小規模事業者への軽減税率制度等に対応したレジの導入について更なる促進を図るとともに、全ての中小企業・小規模事業者が導入補助を受けられるよう、補助対象契約期間や申請受付期限の延長を検討すること。
二 消費税率の引上げ以降も切れ目なく資金が循環するよう、個人消費の
喚起や中小企業・小規模事業者支援などの対策に加え、地域経済を支えるインフラ整備等を行うなど、時期を逸することなく、早期の経済対策と補正予算の編成を行うこと。
三 消費税率引上げに伴う軽減税率制度等については、事務処理に伴う負担の軽減を図るため、各種相談・支援体制の拡充に努めるとともに、引き続き国民に対して丁寧な説明を行うこと。
以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
令和元年 月 日
栃木県議会議長 早 川 尚 秀
内閣総理大臣
財務大臣
経済産業大臣 宛て
内閣府特命担当大臣
(消費者及び食品安全)
衆参両院議長